人文・思想 教育学

【本要約】『大丈夫働けます』の書評とポイント解説を総まとめ!

ご紹介する本

『大丈夫 働けます』

ジャンル: 人文・思想, 教育学

著者: 成澤 俊輔

出版社: ポプラ社

発売日: 2018/3/8

本の長さ: 172ページ

8.3
総合
9
読みやすさ
9
学び
7
面白さ

この本から学べるポイント

  • 1:人間の究極の幸せは 働くこと によって得られるものである ということ
  • 2:ひきこもり問題も、自分をとりもどずきっかが仕事である。仕事が安定しだすと家族も変わる。ということ
  • 3:障害者を雇用するということについて(働く側から、雇用する側から)

和歌山県にお住いのペンネームEKさん59歳男性(職業:会社員・職員(正規雇用)?)から2022年12月頃に読まれた『大丈夫 働けます』を読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください

『大丈夫 働けます』の内容

障害者が社会へ出て働くための、就労困難者支援NPO FDA を運営する著者が、障害者が働くためには、

本人、家族、支援者、企業など、それぞれの立場からどういうことをめざしていけばよいのかを示唆してくれています。

多様性を認め合うことが是認されつつあるこれからにとって、少し前からこの潮流を見越して執筆してくれていたの

ではないかと思います。上記に該当するどの立場である人にとっても有益なことが書かれているのではないかと

思いました。

『大丈夫 働けます』の著者について

著者:成澤 俊輔上記と重複しますが、就労困難者支援NPO FDA(Future Dream Achivement) を運営する人です。

Youtube

1/5 成澤俊輔氏の講演会「無理をしない子育て『大丈夫!働けます』」

『大丈夫 働けます』本の要約

この本から学べるポイント

  • 1:人間の究極の幸せは 働くこと によって得られるものである ということ
  • 2:ひきこもり問題も、自分をとりもどずきっかが仕事である。仕事が安定しだすと家族も変わる。ということ
  • 3:障害者を雇用するということについて(働く側から、雇用する側から)

障害者にとって、今までは生きていきにくい時代でした。「社会に人をあてはめる」時代でした。しかし、これからは、「社会が人に合わせる」ことが

大切だと訴えています。障害者であっても人間の尊厳があります。それは働くことによって得られる、幸福感によって尊厳が保たれていくのではないかと

示唆されています。障害者が社会に出て働くということがごくあたりまえになる時代を作りたい、という著者の思いがストレートに伝わってきます。

人間の究極の幸せは 働くこと によって得られるものである ということ

仕事は、人を良い方向に導くものである。人間の究極の幸せは、1 人に愛されること 2 人にほめられること 3 人の役にたつこと4 人から必要とされること

だと説明しています。そして、これらすべては仕事によって得られるものであると書かれています。少し話はそれますが、もし1人の障害者が40年間一切働くことができず、国が生活保障をすると2億円かかると言われるそうです。逆に働く障害者が1人増えると2億円以上の経済効果が出るということになり、国の福祉予算も軽減されることになります。

ひきこもり問題も、自分をとりもどずきっかが仕事である。仕事が安定しだすと家族も変わる。ということ

ひきこもり問題は今深刻な状態です。最近になってメディアでその深淵な実態が明らかにされつつあります。この本では、家庭からニートや引きこもりを生まないためにはどうしたらよいかという示唆も書かれています。それは親が楽しく働くことであり、仕事が楽しいという姿を見せることだと説いています。逆に親の姿勢として、『ダメ』のレッテルを貼ったり、1度の失敗を『ワンストライク アウト!』としてしまうことがいけないと書いています。

障害者を雇用するということについて(働く側から、雇用する側から)

障害者が社会に出て働いていくためには、自分が苦手なことは何であるのか、(なぜ苦手なのかも含めて)を洗い出して説明ができること。逆に障害者であっても周囲からほめられるということがその人の強みであることをわかっていることが大切。また、立場を変えて障害者を雇用する側としては、1 障害者と一緒に目標を作ること 2 ひとり一役作ること 3 個々に合わせたコミュニケーションをすること 4 とことんほめること これが就労意欲を湧き出させて、定着へ繋がっていく道だと説明しています。

『大丈夫 働けます』を読んでの感想やレビュー

非常に有益な本と出合うことができました。図書館に通いつつ要点はノートにメモしていきましたが、

それでも、なかなか頭には残っていませんでした。新聞記事を見ていましても、このようなことに関連する記事を

だんだん目にする機会が増えてきたことはありがたいことだと思います。

まだまだ時代の過渡期ではありますが、生産人口も減少していく日本ですから、一人でも多くの障害者の方が

社会で活躍できる時代の到来を一日も早くと望む一人ですし、自分もなんとかもう一度社会で貢献したいと

強く願っています。

『大丈夫 働けます』がおすすめでない人

こんな人はおすすめしない

  • 特におすすめしない対象者はいません
  • 上記同様です
  • 上記同様です
  • なし
  • なし

私自身が精神障害認定を受けて、長い期間(半年以上)ひきこもり状態になりました。その後この本に出合って、非常に

共感を得ることがありました。これからの時代は多様性ということばに象徴されるように働き方、特に障害者が働くという

ことに関しても従来の考え方からの脱却が必要と思います。それでもまだまだひきこもりの方々への偏見や中傷などは

根強いと思いますし、社会の構造もまだまだ変わりきれていません。従来の延長線上で生きていくと考える障害者の方や

企業経営者の方にはあまりおすすめできません、でもちょっと読んでみてほしいなとは思います。

『大丈夫 働けます』をおすすめしたい人

こんな人におすすめ

  • どんな形であってもいい、外で働きたい と考える方
  • ひきこもりの家族を持つ家庭
  • これから障害者を雇用していこうと考えている経営者の方

    障害者の定着が悪いと思われる経営者の方

  • なし
  • なし

障害者雇用においては、雇用する側のスタンスも変わっていかなければなりません。

このようにすれば現場がうまく回りだすということにも触れて書かれています。

キーワードです。 1 ありがとう 2 あなたらしく 3 なんとかなる 4 やってみよう 

これらを実践していくことにより、障害者もだんだん自信をつけて、自分が何によって会社へ貢献できるかを

考えいくようになると思います。 雇用する側にとっては、企業が特に障害のある社員にマルチタスクを求めず、

その人の得意な仕事を切り出して与えることがこれからの企業の役割であると説明しています。







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