人文・思想

【本要約】幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)の書評とポイント解説を総まとめ!

ご紹介する本

幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)

ジャンル: 人文・思想

著者: 岸見 一郎

出版社: ダイヤモンド社; 第1版

発売日: 2016/2/26

本の長さ: 250ページ

9.3

総合

9

読みやすさ

9

学び

10

面白さ

この本から学べるポイント

  • 1:他人の問題について
  • 2:承認欲求について
  • 3:自分の問題について

大阪府にお住いのペンネームKONEさん38歳男性(職業:会社員・職員(正規雇用)?)から2021年4月頃に読まれた幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)を読まれたレビューになります。

幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)の内容

前作「嫌われる勇気」の続編となる内容で、
アドラー心理学を学んだ青年が、実生活のおいて実践しようとしたらうまくいかず、
哲人(もう一人の主人公)の元を訪ねていくところからはなしははじまり、
哲人との会話の中で、真に理解を深めていくといった内容です。
アドラー心理学においては、様々な問題は承認欲求により引き起こされるとされており、
基本的に、相手を褒めない、相手の問題に関与しない、自分が現在できることを行うなどの、
タスクの説明となっています。

幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)の著者について

著者:岸見 一郎
1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。京都聖カタリナ高校看護専攻科非常勤講師。

著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(古賀史健と共著、ダイヤモンド社)、『人生を変える勇気』(中央公論新社)『よく生きるために働くということ』(KKベストセラーズ)『三木清「人生論ノート」を読む』(白澤社)『老いた親を愛せますか?』(幻冬舎)、訳書にアドラー『個人心理学講義』『人生の意味の心理学』(アルテ)、プラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)など多数。

幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)本の要約

この本から学べるポイント

  • 1:他人の問題について
  • 2:承認欲求について
  • 3:自分の問題について

アドラー心理学の内容をそのまま実社会にて実践してもうまくいかない。
すべての問題は対人関係にあり、他人とは「承認欲求」のかたまりであるという前提があります。
それは、他人に深くかかわりすぎてしまいうまくいかないことが多く、
まずは、問題を他人の問題と自分の問題に分ける必要があり、
自分には自分の問題を解決することしかできません。
他人にはあくまで、他人の問題を解決する手助け、本書では、
「馬を湖までつれていくことはできるが、水を飲むか飲まないかは馬の問題である」とされていて、
これが、本書で言いたい大きな一つのテーマであると思います。

他人の問題について

他人の問題については、日本人は人に迷惑をかけてはいけないとか、困っている人がいたら助けるべきであるといった
道徳的な教育を受けて育っていくが、しかし、他者はあくまで他者であり、その他者の問題に深くかかわり、最大限の努力をしたと
してもその問題を解決することができる日はこない。その問題は他者本人が解決すべきであり、自分にできることは
あくまでその問題を解決する為の方向性を指し示すことぐらいであるということを学びました。

承認欲求について

基本的に承認欲求というものはだれにでもあり、それを私たちはあたりまえのように使用して生きているが、
他者を承認することは、もしくは、他者に承認されるということは非常に便利なツールであるのだが、
それは、他者の欲求を無限に満たし続けなければいけない、自分の承認欲求を無限に求めつづけなくてはならない
というループに落ちってしまい、問題の本質をとらえずらくなってしまうという罠がある。
なので、安易に承認欲求を与えない、求めないことが肝心であるということを学びました。

自分の問題について

自分の問題については、他者には他者の問題があるように、自分には自分の問題があり、
自分は本来、その問題を解決するために全力を尽くすべきである。しかし、先に述べたように、
成長していく過程で、困っている人を助けなくてはならない、助け合いという道徳教育の中で、
安易に他者の問題に足をつっこみ、自分の問題を解決できないでいる人が多くいます。
その人々は、怒り、悲しみの感情がおおくありますが、そのネガティブな感情をもたらしているのは、
他者ではなく、あくまで自分自身であるということを学びました。

幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)を読んでの感想やレビュー

基本的に心理学の本なのですが、心理学の細かいワードなどは使わずにわかりやすい内容だと思いました。
あくまで、個人が悩みやすい問題について、主人公と哲人のやり取りの中で答えが見つかるように
できており、普段当たり前に行っている行為や問題についての問題定義やその問題の中核となる
ことについて触れていて、○○の場合はこうしな際といった内容ではなく、あくまで、自分自身で
考えさせられうような内容だったと思います。

幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)がおすすめでない人

こんな人はおすすめしない

  • 対人関係の問題が無い人
  • アドラーが嫌いなひと
  • すでにアドラーをマスターした人
  • 子供
  • 老人

基本的に対人関係の本なので、小さい子供であったり、老人であるような極端な年齢の人にはあまりおすすめできないとおもいました。
やはり、対人関係が一番大きくなる社会にでたばかりの人とかの方が、あてはまりやすいと思います。
それに、入門書的な役割と感じますので、アドラーをマスターしてしまっている人であったり、きちんとした
教育機関で学んでいる人には物足りなく感じてしまうかもしれませんのでおすすめしないと思いました。

幸せになる勇気 (自己啓発の源流「アドラー」の教え)をおすすめしたい人

こんな人におすすめ

  • 対人関係の問題
  • 親子関係の問題
  • 交友関係の問題
  • 夫婦関係の問題
  • 会社の上下関係の問題

アドラー心理学の特徴は「すべての悩みは対人関係の悩みである」と定義しており
目的論とは「人は過去の原因によって突き動かされるのではなく、今の目的に沿って生きている」という考え方のことですフロイトの原因論は、問題の原因は過去にあると定義するのに対し、アドラーの目的論では問題の原因は人間の生きる目的によるものだと定義しています。
たとえば「社会でうまくやっていけない人間」がいるとします。フロイトの原因論ではこの問題を「過去に人から裏切られた経験があるから、人と関わる社会でうまくやっていけない」と、過去のトラウマを原因とします。
しかし、アドラーの目的論では「社会に出て人と関係を築きたくないから、人に裏切られた記憶を思い出す」と考えます。
このようにアドラー心理学ではトラウマを否定し、変われない人は変わろうとする勇気が足りていないのだと主張しています。







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