ご紹介する本
運転者
ジャンル: 文学・評論, 文芸作品
著者: 喜多川泰
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日: 2019/3/28
本の長さ: 239ページ
この本から学べるポイント
- 1:人生でなにげなく遭遇した相手や、その時間を有限・無限にするのも自分自身の行いですかね。
- 2:どんな事も楽しもうとする気持ちが大事であること
- 3:自分の生は親、祖父母、そのまた先々の先祖からあるのと、これからを考えました
神奈川県にお住いのペンネームa-nさん46歳女性(職業:経営者・個人事業主(自営業))から2022年12月頃に読まれた運転者を読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
運転者の内容
不思議なタクシーが主人公の元に現れて、主人公が良い方向に進める場面(場所)に連れて行きます。その時の主人公の言動にもタクシーはアドバイスをするのですが、人生に冷めきっているかのような主人公は少し反抗的な態度と言葉で接していくのですが、段々とタクシーの運転手の言葉を信用するような心の動きがあり、実際にアドバイス通り、その場を楽しもうと努めます。すると、自ら望んで良い方向に進むのとは別に、自ずと招いた運のようなものにうまく導かれていきます。運転手は何者か?という部分がひっかかりますが、読み進めていくうちに人生は自分の行い次第で後世まで成るようにして成るという漠然とした確信を得ます。
運転者の著者について
著者:喜多川泰Amazon電子書籍でオススメ書籍にピックアップされていたので、どのような方かはあまり知らないのですが、ベストセラーの著者であり、シリーズもののように人生を見つめ直すような作品を書いておられます。
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【感動作】今年読んだ中で1番感動できる本でした!!!『運転者』を世界一わかりやすく解説してみた。
運転者本の要約
この本から学べるポイント
- 1:人生でなにげなく遭遇した相手や、その時間を有限・無限にするのも自分自身の行いですかね。
- 2:どんな事も楽しもうとする気持ちが大事であること
- 3:自分の生は親、祖父母、そのまた先々の先祖からあるのと、これからを考えました
ある程度、社会人として歩んできた中で空き時間ができた時に読まれると良いタイミングで出会った本だな?という感想を持たれるかと思います。
小説が苦手な方でも読みやすい文章でスラスラと読み進められる身近な言葉と生活を感じられる内容です。
その日常の中で物語は展開していきますが、主人公の気持ちに多くの方が「同じだな?」と感じられるのではないでしょうか。
自分が社会人となり歩んでいる最中に、このようなタクシーが現れたら素直に耳を傾けることはできるか?等も視野に入れて読まれると、何が自分にとって大事なことなのかが薄らお分かりになるかもしれません。
人生でなにげなく遭遇した相手や、その時間を有限・無限にするのも自分自身の行いですかね。
主人公が無愛想にふるまった結果は、それなるの結果となり、愛想よくふるまった結果も、それなりの結果でした。
心から向き合った結果は素晴らしい展開になるという部分が印象的でした。
ついつい無愛想になりがちなストレス社会の中で、自分が目の前の人と、どのように接するのが良いのか?それは、本来でしたらわかっている事なのに世の中に揉まれ過ぎたせいか、ついつい忘れて愚痴が多くなります。そんな社会人何年目?何十年目となっても、基本的な部分は忘れてはならないという感想を抱きました。
どんな事も楽しもうとする気持ちが大事であること
どのような場面でも楽しもうとする切り替えのような気持ちのもちようです。
この場面は主人公が何度かそれまでに無愛想に接した結果、それに相応しい結果を目の当たりにするのですが、ある時、知らないBarに1人で入店して面識のない音楽家と出逢います。その瞬間に、この場を楽しもうと、いつもなら言葉も交わさないであろう見知らぬ人と会話を始めます。すると、主人公の中で変化が見られ、その帰り道、ギターを購入して帰宅します。それを見た奥さんの反応も見所でした。私も主人公のように楽しもうとできる自分でいようと思いました。
自分の生は親、祖父母、そのまた先々の先祖からあるのと、これからを考えました
タクシーの運転手は主人公の親の代も知っていました。書籍の醍醐味ですが、タクシーの正体は知らない方が楽しんで読み続けられると思いますが、主人公の親もこのタクシーのお世話になっていた事が後半に判明します。事業がうまくいかなくなった商店街の店主であった親は自殺をしようと山に向かいます。その時にタクシーが訪れて山へ連れていきます。その時に蕎麦屋に寄るのですが、なぜ蕎麦か?と問いましたところ、更に親の代の話になります。戦時中の話ですね。蕎麦が好きだった親が戦死する時に蕎麦が食べたかったという話を運転手から聞かされ、そのまま自殺を思いとどまります。そのような先代、先々代と戦争というリアルな歴史にも触れているので、こちらの本を高評価しました。夢物語だけでは終わらせない部分がとても良かったのですが、私自身や周囲の方々も先代以上前の方は戦争体験者です。紛れもない事実の為、そこから引きついた思いとは何か?という部分にも自問自答したくなる内容でした。
運転者を読んでの感想やレビュー
あまり非現実的な話は読まないのですが、実話ばかり読んでいた中で出会ったベストセラー書籍でした。
正直、初めはあまり乗る気はしませんでしたが、主人公の愚痴と現実が重なって思えてくるのが不思議です。
その視点に立って読み進めると、とてもスムーズな解釈が生まれました。
理不尽な事がほとんどの社会で、自分自身が変化していくしかないようにも感じますが、それが1番大事なことだったりもします。早めに気がつける方は有意義な時間を多く過ごせると思いました。
運転者がおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 非現実的なものを拒絶する方
- 揚げ足をとるような人生を送っている方
- 時間がない人
- なし
- 時間がないと続けて読めないので、少し時間にゆとりのある時に読むと良いです
・人の行動・言動に揚げ足をとる方は、ツッコミどころを探して内容が入ってこないかも
揚げ足を取る能力に長けた方は最後まで「なんで?」で終わる可能性も高いです。
・非現実的なことに拒否反応を起こす=スピリチュアル系が苦手
あり得ない設定が許せない人には向いてません
・想像力に欠ける人は2回読まないとならないかも
内容を解釈するのに想像力と記憶力は必須
・自力で人生を楽しんでいる時にはお勧めしない
・人生前向きな方は、主人公の愚痴がうざく感じるかも
運転者をおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 社会人となり生きるってなんだろう?と漠然と感じた瞬間に読んでみてください
- 愚痴が増えた方
- 親や祖父母の代を見つめ直すきっかけが欲しい方
- 理不尽な社会で自分はどうあるべきか?考えたい方
- 面白い本がないと感じてきた時に読み流してみると、軽いタッチで書かれた文面が逆に脳に入りやすいですよ
ベストセラーというので、あまり気が進まなかったのですが、読んでみると誰にでも当てはまる内容でした。
社会人として日々を送る中で、当たり前となった日常は愚痴が多く占めます。
それらの根本的改善方法が漠然と掴める内容です。
確実に掴める方も多いと思いますが、読んだ年齢・環境によって異なると思います。
若い時に読まれるのも良いですし、ある程度、重役さんになられてから読んでみても、そうだよな?と素直な気持ちをお持ちでしたら感じられると思います。
主人公は男性ですが、女性でも同じような目線に立って読み進められるのが最もお勧めポイントかもしれません。