ご紹介する本
総合
読みやすさ
学び
面白さ
この本から学べるポイント
- 1:人生にはいい時も悪い時もある。
- 2:失敗しても大丈夫。
- 3:人間力は大事。
長野県にお住いのペンネームいちごさん36歳女性(職業:会社員・職員(正規雇用)?)から2021年8月頃に読まれた流転の海 を読まれたレビューになります。
流転の海 の内容
一人の男性の半生を描いたもので、50歳の時に初めて子供が産まれ、その子が20歳になるまで紆余曲折ありながら賢明に時代と闘いながら奮闘し生活していく話です。
主人公がすごく温かく人間味があり、時代や年齢と共に変わっていく様など面白いです。
登場人物もかなり多いですが、その時代の背景も良く描かれていて関わりや人間模様などがとても面白く感動的で物語にひきこまれます。第九部まであり長編ですが読み応えがあります。
流転の海 の著者について
著者:宮本輝
1947年3月6日生まれの74歳。20代の時サラリーマン生活を送っていたがパニック症候群に苦しみ、小説を書き始める。
流転の海 本の要約
この本から学べるポイント
- 1:人生にはいい時も悪い時もある。
- 2:失敗しても大丈夫。
- 3:人間力は大事。
50歳に主人公がなった時に初めて子供が産まれ、その子が20歳になるまで自分は生き育て上げると決意する所から始まるお話です。子供が幼少の頃は事業で成功しますが、嫁と子供は身体が弱く事業を手放し自分の田舎に帰省します。
登場人物もそれによって変わり色んな関わりや人間関係が描かれていて、裏切りや助けられたり助けたりして奮闘しながら子供を愛情いっぱいで育て生きていきます。奥様とのやり取りも色々ありますが、面白かったり腹立たしかったりします。
人生にはいい時も悪い時もある。
事業を手掛けていた主人公なので、時代の流れや変わり方によって同じような事をしていてもいい時も悪い時もあるんだなと思いました。事業が軌道に乗り儲かって余裕が出てくると怠慢になったり横柄になったりして、お金はあっても人に裏切られてしまったり奥さんを殴ってしまったりして反省することが起きる。そしてまた再起する為に頑張ったり決断したりして、困っている人がいたら助けたり人の為に動いたりすると流れが変わることを学びました。
失敗しても大丈夫。
いい所も悪い所もある主人公ですが、失敗をチャンスと捉えて反省したり再び挑戦して闘っていく姿を学びました。
時には自分の事は後回しにして愛する人を守っていく、状況をそれに合わせて切り替えていく。そして次に繋がっていく。なので失敗は成功の始まりというのは本当だなと思いました。信用していた人から裏切られたり、上手くいかないことがあってもまたもっといい出会いがあるから何事も諦めてはいけないということを学びました。
人間力は大事。
長所も短所も大いにある主人公ですが、悪気がなく人に何度裏切られても困ってる人がいれば手を差しのべる姿を見て温かい人だなと思いました。それを繰り返していることで、自分が本当に困っている時に助けてくれる人が現れて状況が好転していくので人間力とか人間味って大事だなと思いました。この本を読んでいると世の中は色々回っていることが分かり、自分がしたことは返ってくるというか強さと優しさは両方大事だなと思いました。
流転の海 を読んでの感想やレビュー
長編ではあるのですが、とても内容が面白く惹き込まれてどんどん読んでしまう本です。人間関係や歳の取り方に不安だったりしても大丈夫だとかみんな同じだとか思えて安心できます。自分の悩みも小さく思えてまた頑張ろうと思えるような本です。読み応えがあるのもまたいいです。
長所と短所の両方がよくわかって人間味がある主人公が好きになります。とても面白いです。人生で一度は読んでみて本当に出会えて良かった本だなと思いました。
流転の海 がおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 時間が極端にない人
- 不倫がダメな人
- 戦争の話が苦手な人
- 人の話しを聞かない人
- 本が嫌いな人
極端に時間がない人や本が嫌いな人は長編なのであまりおすすめではないかなと思います。物語もゆっくり進んでいくのと登場人物も多いので、じっくり向き合えるような人ではないと少し難しいかなと思います。
人の話を聞いたり、人間が好きではない人も一人の人生を長く見ているような本なのであまりおすすめではないのかなと思います。
不倫はダメとか決めている人も、主人公は女遊びをしていることも多いしその場面も度々あるので向かないかなと思います。
流転の海 をおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 子育てしている人
- 若い人
- 人生に行き詰まっている人
- 悩んでいる人
- 時間がある人
とても長編なので時間がある人には是非読んでもらいたいと思います。あと失敗したり悩んでいる人も同じ状況は良くても悪くても続かないっていうことがわかるので読んでもらいたいです。若い時にこういう事が分かったり、触れられたりしたら歳のとり方も少し分かるような気がします。子育ての話も多いので、一緒に壁にぶつかりながらどこも家も同じだなと思って安心できたり笑えたりするとてもいい本だと思います。こういう人いるなと思うのもいいと思います。