ご紹介する本
同志少女よ、敵を撃て
ジャンル: 文学・評論
著者: 逢坂冬馬
出版社: 早川書房
発売日: 2021/11/17
本の長さ: 493ページ
この本から学べるポイント
- 1:現実の戦争の悲惨さ。
- 2:戦争がなぜ起こるのか?
- 3:戦争の犠牲者について考える。
岐阜県にお住いのペンネームえびしさん27歳女性(職業:公務員)から2022年12月頃に読まれた同志少女よ、敵を撃てを読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
同志少女よ、敵を撃ての内容
受賞作の「同志少女よ、敵を撃て」は、独ソ戦のさなか、ドイツ軍の襲撃で母親と故郷を奪われた少女が狙撃兵となり、復しゅうを果たすための物語です。
独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。
「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵"とは何か探る物語し。
同志少女よ、敵を撃ての著者について
著者:逢坂冬馬父は歴史学者の奈倉哲三。姉はロシア文学研究者の奈倉有里[2]。明治学院大学国際学部国際学科卒です。
2015年から2021年まで作品投稿サイトのPixivやカクヨムを利用しオンライン作家として活動。「ゲーナ」のハンドルネームを使い、Pixivでは機龍警察やケルベロス・サーガ、がっこうぐらし等の二次創作を主に投稿し、カクヨムではオリジナル作品を連載[4していました。
Youtube
【ウクライナ侵攻1年】「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬さんが見た侵攻1年 “国家対国家”の視点で見えなくなるもの
同志少女よ、敵を撃て本の要約
この本から学べるポイント
- 1:現実の戦争の悲惨さ。
- 2:戦争がなぜ起こるのか?
- 3:戦争の犠牲者について考える。
ロシアの小さな村に生まれ育った少女セラフィマ。 しかし、突然ドイツ兵によって母を含め村人を皆殺しにされてしまう。 そこで現れた恐ろしく美しいロシア人女性イリーナに、母の遺体を焼かれ「戦いたいか、死にたいか」と問われます。
最近読んだ小説の中ではダントツで面白かった。独ソ戦でのセラフィマの生きる姿、葛藤が鮮明に描かれていた。狙撃兵になるきっかけとなった残酷な転換点と、そこから一流の狙撃兵になるまでの成長ストーリーにも目が離せない。戦争の最前線での攻防もリアルで、仲間が砲弾で粉々に吹き飛ばされる光景が目に浮かぶ。戦地の過酷な寒さや、弾幕や火炎放射器による熱を確かに感じた。狙撃する瞬間、セラフィマがゾーンに入るような描写も鳥肌が立つ。そして、戦争が終わったあとどう生きるべきか。最後の問いに対しての向き合い方も素晴らしいです。
現実の戦争の悲惨さ。
最近読んだ小説の中ではダントツで面白かった。独ソ戦でのセラフィマの生きる姿、葛藤が鮮明に描かれていた。狙撃兵になるきっかけとなった残酷な転換点と、そこから一流の狙撃兵になるまでの成長ストーリーにも目が離せない。戦争の最前線での攻防もリアルで、仲間が砲弾で粉々に吹き飛ばされる光景が目に浮かぶ。戦地の過酷な寒さや、弾幕や火炎放射器による熱を確かに感じた。狙撃する瞬間、セラフィマがゾーンに入るような描写も鳥肌が立つ。そして、戦争が終わったあとどう生きるべきか。最後の問いに対しての向き合い方も素晴らしい。
戦争がなぜ起こるのか?
一本の映画を見終わった後のよう。セラフィマの人生を、彼女の近くで祈るように見届けた。一緒に泣き、安堵し、この世のものとは思えない光景を感じ、最後の衝撃の展開には、ハッと息を飲んだ。なぜ戦うのか。主人公たちがその理由をイリーナによくよく考えさせられる場面がある。セラフィマにとっては「女性を守りたい」であったが、最後の最後まで彼女の信念になり彼女を貫く指針となるそれがあるかないかは大きな分かれ目で、むごい戦時下で心が壊れそうに、悪魔になってしまいそうになる彼女たちの心を支え、守るための一番の要だった。
戦争の犠牲者について考える。
ドイツ軍に村も家族もみんな目の前で殺されたセラフィマが、赤軍に拾われ狙撃兵として成長していく話。 戦場がとにかくリアルで、胸が苦しくなんともいえない気持ちに度々させられた。人なんて殺せない、そういってたセラフィマがスコア(殺した人数)が伸びることを誇るようになり、憎しみがぶつかり合う戦争は始まると簡単には終わることが出来ないんだなと改めて感じた。将来結婚するかもと言われていたミーシカに再会したシーンもお互い死ぬかもしれないと分かっているから先の話は出来ないのが切なかった。
同志少女よ、敵を撃てを読んでの感想やレビュー
この本をおすすめしたいのはやはり女性になります。
なかなか戦争を女性目線で描いているものはあまりないので新鮮です。
戦争のなかで、さまざまな女性のストーリーが散りばめられています。
また、私のように戦争を体験したことのない人にも読んでもらいたいです。
理解を超えるような出来事がたくさん起きます。
そのたびに、さまざまな意見や考え、感情に触れることができます。
戦争というネガティブな事柄を、ひとつの事実・物語として知ることができます。
同志少女よ、敵を撃てがおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 戦争が嫌いな方
- 女性が酷い扱いを受けるのが嫌いな方
- 子供が酷い扱いを受けるのが嫌いな方
- なし
- なし
基本的にすべての人におすすめですが、敢えていうなら、私は戦争を体験したことがない世代なのですが、人の気持ちを想像出来ない人にはおすすめ出来ません。
だけどなんとなく戦争は良くないと教え伝えられ、今日を平和に生きています。
しかし直近ではロシアとウクライナの戦争が実際に起きており、戦争について考えさせられる日々が続いていました。
そんななか、ふと手に取ったこの【同志少女よ敵を撃て】
色んな人の感情や、どうしようもない環境など、自分がそうだったらと考えても想像もできないことをたくさん疑似体験できました。
同志少女よ、敵を撃てをおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 戦争を知りたい方
- 戦争の怖さを知りたい方
- どんな戦争なのか知りたい方
- 戦争の悲惨さを知りたい方
- なし
小さな村で、猟師の母の娘として生まれた少女「セラフィマ」は、将来外交官になる夢をもっていました。
そんななか始まったソ連とドイツの戦争。
ある日、セラフィマの村はドイツ軍に占拠され、村人のほとんどが殺されました。
そこでセラフィマがドイツ軍に犯されそうになったとき、ソ連の赤軍に助けられ、ひとりの女性兵士に尋ねられます。
「生きて戦うか、ここで死ぬか。」
人は極限状態におちいるとどのような行動をとるのか、かなりリアルに描かれているからです。
たったひとつの形見とも言える家族写真を捨てられセラフィマは怒りのままに、たったひとりの家族だった母を殺した男と、この女性兵士イリーナも殺すことを心に誓うシーンはかなりポイントになります。