ご紹介する本
総合
読みやすさ
学び
実用性
この本から学べるポイント
- 1:大切なことは簡単で難しい
- 2:どんなにすごいことを成し遂げたとしても、過去の小さな体験を忘れてはいけない
- 3:どんなことでも、どんな時でも、優しさは大切だということ
神奈川県にお住いのペンネームこつぶちゃんさん37歳女性(職業:経営者・個人事業主(自営業))から2021年4月頃に読まれた人生で大切なたったひとつのことを読まれたレビューになります。
人生で大切なたったひとつのことの内容
ある男性が、2013年にアメリカの大学の卒業式のスピーチで読まれたものがありました。当初は20分間原稿を用意していましたが、卒業2日前にスピーチは8分と聞かされ、卒業式では要約しましたが、この本には20分間の原稿すべて記載されたものです。この男性(卒業生)は22歳の青年ではありません。55歳のおじさんです。この方はそれまで、石油探査の仕事、製薬会社や環境エンジニアの会社など、他にも様々な仕事を経験してきました。そんな経験豊富な彼が、卒業式のスピーチで話したことは、人生で大切なことは「やさしいひとになること」ただそれだけでした。簡単でそうで難しいことですが、世界が平和であって欲しい、自分らしく生きたいと思うすべての人たちへ、贈る言葉となっている一冊です。
人生で大切なたったひとつのことの著者について
著者:ジョージ・ソーンダーズ
訳/外山滋比古、佐藤由紀
著者のジョージ・ソーンダーズは、米タイムズ誌の「世界でもっとも影響力のある百人」に選ばれた、短編小説家です。
人生で大切なたったひとつのこと本の要約
この本から学べるポイント
- 1:大切なことは簡単で難しい
- 2:どんなにすごいことを成し遂げたとしても、過去の小さな体験を忘れてはいけない
- 3:どんなことでも、どんな時でも、優しさは大切だということ
著者はこれまで、様々な経験をし、作家として人々に貢献してきました。そんな彼が、誰かのために役立つことは、「人生を振り返って、あなたが後悔していることは何ですか?」と尋ねることだと言っています。それでは彼自身が後悔してることはなんでしょうか。昔貧しい暮らしをしていたこと、自分自身の行いでの結果、生死をさまよう病気になって七ヶ月闘病生活こと、好きに人の前で、スポーツでオウンゴールを決めたこと、どれも違います。彼が後悔していることは、小学生の時にいじめにあっている子に対して、「やさしさがたりなかった」ことです。彼はその子に対していじめをしていたわけでもなく、逆にその子をいじめから助けてあげていました。それでも彼は後悔しています。彼にとって百万ドルの値打ちがある質問があります。「わたしたちはどうしてもっとやさしいひとになれないのか?」この本はその「やさしさ」の大切さについて書いた作品です。
大切なことは簡単で難しい
この著者は、人生で一番大切なことは、「やさしいひとになること」と言っています。当たり前のようなことですが、実は難しいことでもあります。人生生きていく中で、優しさは大切です。優しくされた側した側元に良い経験となります。しかし実際生きていく上で、自分はどれだけ周りの人に「優しく」なれているでしょうか。自分を守るために優しくできていないこと、その場を見て見ぬ振りをすること。日常生活では多々あるように思いました。ただ著者が書くように、世の中の誰もが「やさしくなること」を大切にすれば、世界は平和になるでしょう。優しさは誰もが持っていることです。では世界ではまだ戦争が行われているのが事実です。損得や利益を考えず、ただ優しくなるということは、簡単であるように見えますが、本当は難しいことなのかもしれないと思います。なので大切なことほど難しいことがたくさんあると思いました。
どんなにすごいことを成し遂げたとしても、過去の小さな体験を忘れてはいけない
人は生きていく中で、様々な経験をして今を生きています。そうしていると昔経験した体験を忘れがちになることもあります。人は成長するため様々経験をします。なので、まだ未熟な時に経験した体験こそが大切なことだったりもします。幼いころに体験をしたことはどれも大事な経験だったんだなと、この本を読んで改めて思い出しました。またその時の気持ちを忘れないということも人として大切なことです。すごい結果を出した人も素晴らしい人ではあります。しかし人が本当に素晴らしいと思うのは、その人自陣の中身ではないでしょうか。なので、本当に素晴らしいことをしている人は、過去の経験を忘れず、無垢なまま、損得感情で動かない人だと思いました。
どんなことでも、どんな時でも、優しさは大切だということ
「ありがとう」この言葉は色んな人を救う魔法の言葉だと思っています。毎日人々のために頑張って仕事をしている人が、お客さんから「ありがとう」と言われただけで心が軽くなります。何か不慮の事故に遭遇した時に、災害にあってしまったとき、誰かのちょっとしたやさしさに人は救われます。特にコロナ禍で閉塞したり、攻撃的な感情になっている今は、些細な優しさに救われます。優しいさはどんな時でも大切です。でもこういう非常事態だからこそやさしさが必要なのだと、平和ボケしていた日本人には認識が必要なのだと思いました。すべてが無理でも、ちょっとしたことで人に優しくなれる人になりたいと思いました。
人生で大切なたったひとつのことを読んでの感想やレビュー
著者が言っている、人生で大切なことは、誰にでもできる簡単なことでした。でもなぜこの簡単なことを難しいと思ってしまうのでしょう。人の心には、損得感情というものがあります。損得感情というものは難しいです。今の社会生きていく中で、必要なものであることはわかります。でもそれはその人の使い方にもよると思います。自分だけが得をしようと考える人もいるでしょう。みんなが得を得られるようにする人もいるでしょう。すべての人には個々の価値観があり、その価値観を誰かが否定してはいけないと思います。価値観が違うからこそお互い尊重しあうことが必要です。でもその時に決して損得感情で尊重してはいけません。その時こそ「優しさ」で尊重しあうべきだと思います。でも「優しさ」だけではできていないからこそ、「やさしくなること」は簡単なようで難しいのだと思います。人の心は複雑で繊細です。そのことに改めてこの本を読んで気づかされました。
人生で大切なたったひとつのことがおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 米国のウエブサイトで、このスピーチの全文をすでに読んだことがある人
- 過去にいじめを受けた経験があり、今は思い出したくない人
- 60ページほどの量で単行本なので、購入するのが金銭的に難しい人
- ビジネススキルを身につけたい人
- フィクション系の本が苦手な人
このスピーチは世界的に有名になり、日本のニュースでもよく扱っていました。ですから興味がある人は、全文のスピーチ原稿を読んでいる方もいると思います。本の内容(スピーチ原稿)には、いじめを受けた人が登場し、具体的に記載されています。過去にいじめを受けた経験があり、トラウマやPTSDの症状がある人には苦痛に感じる方もいらっしゃると思いますので、そういう方は避けて頂いたほうが良いと思います。この本は文章が少ないですが、単行本のため定価千円します。それなら購入してまで読みたいとは思わない人もいるかと思います。内容が本人の経験に基づいて提案しているものですが、ビジネススキルに対するものではないため、ビジネススキルを身につけたい人が探している本ではないと思います。内容はフィクションですので、フィクション系が苦手な人にはお勧めできません。
人生で大切なたったひとつのことをおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- このスピーチを全部読んで見たいと思っていた人
- 日本語の訳だけではなく、原文の英語も読みたい人
- ページ数が少なく、文章の文字も大きめの本を読みたい人
- 初心を思い出したい、振り返りたい人
- コロナ禍の今に読んで見たいと思う本を探している人
このスピーチは世界的に有名になり、日本のニュースでもよく扱っていました。ネットでも配信されていますが、スピーチでは要約した内容です。ですので全文を知りたい人にはお勧めです、また本を開くと、右ページに日本語訳、左ページに原文の英語が記載されています。わかりやすいので、原文の英語を読みたい人にもお勧めです。厚い本が苦手な人でも、読みやすい量ですのでお勧めです。この本は、人とした大切なこと、大切にしたいことが理解できる内容になっています。大切にしたいことは小学生でもわかる内容です。なので初心に帰りたいと思っている人には良いと思います。またコロナ禍で閉塞的で攻撃的な世の中の今読むと、心が洗われる感じがして良いと思います。