文学・評論

【本要約】迷宮のクリムゾンの書評とポイント解説を総まとめ!

ご紹介する本

迷宮のクリムゾン

ジャンル: 文学・評論

著者: 貴志祐介

出版社: KADOKAWA

発売日: 2002/11/8

本の長さ: 364ページ

10.
総合
10
読みやすさ
10
学び
10
面白さ

この本から学べるポイント

  • 1:欲の深さ
  • 2:情報の大切さ
  • 3:協力することの大事さ

神奈川県にお住いのペンネームかずきさん24歳女性(職業:会社員・職員(正規雇用)?)から2022年8月頃に読まれた迷宮のクリムゾンを読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください

迷宮のクリムゾンの内容

目を覚ますと見知らぬ場所、異様に紅いこの土地で今から行われるのは生きるか死ぬかの脱出ゲーム?

手元には幾何かの食糧と水分と見覚えがあるようでない携帯ゲーム機で、ゲームを進めていくそうだ。北に何歩……東に何歩……指定された歩数を辿っていくとそこには自分と同じように食糧と水、そしてゲーム機を手にした人たちが。そこから食料や武器、情報など東西南北で分かれて探して脱出する方法を探さなければならない。

思い出すのは昔、みなが遊んだゲームブック。「食料なら2ページへ、情報なら5ページへ……」その先は生か死か、ページをめくらなければ…

迷宮のクリムゾンの著者について

著者:貴志祐介『黒い家』をはじめとするホラーやSF作品を手掛ける人気小説家

ぞわぞわと背筋に来るようなリアリティを醸し出す演出を得意とする小説家

Youtube

【小説紹介】貴志祐介さんの「クリムゾンの迷宮」は何回読んでも面白い至高の一冊です!

迷宮のクリムゾン本の要約

この本から学べるポイント

  • 1:欲の深さ
  • 2:情報の大切さ
  • 3:協力することの大事さ

知らない土地での脱出ゲーム。わずかな食糧と水とヘンテコな携帯ゲーム機で他のライバルたちを出し抜き、自分の知らない出口を目指す。

道中では携帯ゲーム機が壊れる、食糧には毒が!?、他のライバルは気が付くとあらぬ姿で死んでいたり、食べられていたり、撃ち殺されていたり。

そんな中、主人公に授けられたのは豊富な食糧でも、自分の身を守る武器、防具でもなく、ただの”情報”だった

しかし、その”情報”はどんな食糧、どんな武器より自分の力になってくれたのだった

欲の深さ

人間が極限状態になったときを考えさせられる本です。人間には3大欲というものが存在しますね。食欲、睡眠欲、性欲など大きいものから小さいものまでたくさんあります。

食料が心もとない、自分を守れるものがないなどのサバイバル環境で人間はどこまで欲深くなるのか、欲のために狂ってしまうのかが赤裸々になってしまいます。マズローの階層欲求のように、我々は欲求を満たしていかないと人間らしく生きるのは困難になってしまうと、小説を通じて痛感します

情報の大切さ

何も知らない土地で我々が必要なことは何だろうか。この本を見ると”情報”が大切だということがわかる。確かに極限状態では目先の食糧や自分の身を守る武器や防具などにとらわれがちだが、情報こそ最大の手札である。例えばたくさんの道具を手にしたらきっとこれはあまり必要ないだろうと判断してしまうものも出てくるはずだ。作中にはいろいろな道具が出てくる。もしそれらの道具の使い方や組み合わせで強力な罠が作れるとしたら……?そう、それが情報、知識。これこそが情報の大切さである。

協力することの大事さ

この見知らぬ土地には複数人の人間がいた。全員自分の知らない人、そうすると単独行動より協力して行動したほうが損失も大きいが利益も大きくなる。主人公は一人の女性のゲーム機を壊してしまったが故にその女性と協力関係にあったが、単独では思いつかないことも沢山あっただろう。自分の考えつかないことを他人が思いつくこと、それらを共有することは新たなアイディアや情報につながる。そのことから協力することの大切さを侮ってはいけないであろう。

迷宮のクリムゾンを読んでの感想やレビュー

一度読むと止まらなくなる貴志祐介さんの世界観全開のホラー作品です。何度も何度も読みたくなる癖になる題材で、スリル満点のサバイバルがクリーンヒットします。個人的には某〇ッキーマウスを彷彿とさせるようなゲーム機の中のキャラクターに愛着が湧いたり湧かなかったり。主人公たちが過ごすこととなった場所は実際に地球上に存在する土地であり、その土地を使うという大胆さに驚かされました。情報は知識であり、我々にも知識を授けてくれる良き本に出合えたことを感謝しています。

迷宮のクリムゾンがおすすめでない人

こんな人はおすすめしない

  • 怖いのが苦手
  • グロいのが苦手
  • 頭を使いたくない人
  • なし
  • なし

ホラー作品なので怖いのが苦手だよ、グロいのとか人が死んだり苦しんだりしているものが苦手だよという人にはおすすめは出来ません。そして、作品が長編ということもあり長い文章を読むのが苦手な人にもおすすめしません。一度読んでしまうとかなりの体力を使うため、一気にみたくなってしまうからです。

内容がゼロサムゲームの理論を用いているため、多少難しいと感じる人もいると思います、故に頭を使わず簡単に楽に本が読みたい人向けの小説ではありません。

迷宮のクリムゾンをおすすめしたい人

こんな人におすすめ

  • ホラーが好き
  • 現実みを帯びていないストーリーに出会いたい
  • グールとか蛇とか、人間が人間じゃなくなってくる感じが好き
  • フィクションが好き
  • ゲームブックを読んだことがある人

とにかく怖い思いをしたい人や、ゾクゾクしたい人など現実みを帯びないドキドキやスリルを味わいたい人にとって刺さる作品です。人間が狂っていくようすが好きという人はあまりいないと思いますが、ヒトがヒトでなくなる瞬間、その場に立ち会ってみたい、もし自分がそうなったらどうなるんだろうと思う人はとにかくおすすめ。

昔、ゲームブックを熱中して読み進めていた人にもおすすめ。ゲームは好きだけど、コンピューターゲームではなくてアナログなゲームが好きだった人、自分で自分の駒を進めるのが得意な人、主人公の目線に立ってもし自分だったらどうするんだろうと一緒に考えながら読んでいくのもとても面白いため







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