ご紹介する本
カラフル
ジャンル: 文学・評論, 文芸作品
著者: 森絵都
出版社: 文藝春秋
発売日: 2007/9/10
本の長さ: 259ページ
この本から学べるポイント
- 1:人間関係の築き方
- 2:人と比べずに生きることの大切さ
- 3:多角的視点で考えること
滋賀県にお住いのペンネームまつぼっくりさん18歳男性(職業:学生?)から2021年2月頃に読まれたカラフルを読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
カラフルの内容
大きな過ちを犯して死に輪廻のサイクルから外れてしまった「ぼく」が自分の犯した罪を思い出すことができればもう一度輪廻のサイクルに戻れるというチャンスを得て、3日前に自殺を図った少年の体に憑依し生活を始めていく話。表面上は暖かく、幸せそうな家族だが母は不倫中、父親は正確に難あり、初恋相手は援助交際中そんな複雑な環境の中で自分の犯した罪を知るために行動していく。読了後は人生もう少し楽に考えて楽しんでいこうと思えるような話です。
カラフルの著者について
著者:森絵都早稲田大学卒『風に舞い上がるビニールシート』(2006年)で直木賞受賞。
2000年発表の『DIVE!!』は映画化やアニメ化もされ人気を誇る。
Youtube
森絵都「カラフル」をタイで映画化『ホームステイ ボクと僕の100日間』予告
カラフル本の要約
この本から学べるポイント
- 1:人間関係の築き方
- 2:人と比べずに生きることの大切さ
- 3:多角的視点で考えること
人間関係に悩む中高生が読むべき本でです。自分が大きな罪を犯したとだけ知っている主人公が憑依したのは中学三年生の男の子で母親は習い事の講師と不倫中、父親は正確に難あり、初恋の女の子は中年の男と援助交際中。環境に影響を受けやすい多感な時期に知りたくないこと知ってしまいそれに悩む姿はリアルです。中高生ならその感情が痛いほどにわかり、主人公に感情移入しながら読めるはずです。悩みながらも決断を下していく主人公は控えめにしてもかっこいいです。
人間関係の築き方
自殺してしまった男の子は暗く、陰鬱で物事を悪い方向へと考える癖があるようでした。人間関係に思いつめていたようです。人間関係は果たしてそこまで気にすべきことなのだろうかと考え直すきっかけになりました。全ての人とうまくいこうと考えるのは良作とは思えません。自分が本当に大切にしたいと思える人と丁寧に人間関係を築き上げていこうと思えました。また、付き合っていても自分にとって良くない影響のある人と縁を切ることも大切だと思えます。
人と比べずに生きることの大切さ
主人公が憑依した彼は考えすぎる性格だったようです。不倫中の母、性悪の父、援助交際中の初恋相手など周りの環境に思いつめて思いつめて悩んだ結果選択したのは自分で命を絶つことでした。ですが、人は人自分は自分だと考え直すことができれば自殺という選択はしなかったはずです。人と比べられることの多い昨今ですが他人と比べることをやめて自分なりの「幸せ」えお見つけることができれば楽に生きれるのだと思えるようになります。
多角的視点で考えること
どうしても人は1つの視点に固執して物事を見がちだと思います。ですが、それは非常に危険な特徴であり、なすぐにでも意識的にやめるべきだと思えるきっかけになります。また1つの視点しか見ないことは危険でもありますが、複数の視点で考えないことは人生損しているともいえるとも言えます。1つの出来事から複数の見方をすることで初めて気づき、学べることもあります。1つの視点にこだわらず、意識的に複眼的思考をしていこうと思えました。
カラフルを読んでの感想やレビュー
非常に読みやすくかつ内容も面白い作品だとおも増す。主人公は中学3年生ながらも母は不倫中、父は性悪、初恋相手は援助交際中。なかなか厳しい環境に置かれています。そんな中で自殺してしまった主人公がもう一度自分の居場所や存在について考えなおす姿には感動します。また、読むことで得られることも大きかったです。特に私は人間関係の悩みが軽くなりました。全ての人と仲良くしなくても大丈夫と思えたのは本当に良かったです。
カラフルがおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- ポップな文体が苦手な人
- 胸糞悪い表現が苦手な人
- 活字が嫌いすぎる人
- なし
- なし
基本的にすべての人におすすめですが活字が嫌いすぎる人にはお勧めできません。活字嫌いの人が読むための一冊ではないと思います。比較的共感しやすく内容も中だるみしないので万人受けする作品だと思いますが、分量があるのでおすすめできません。また最後まで読み切ってはじめてわかることが多く、途中で中断してほしくないです。また、文体が一般的なものよりもポップな感じなので硬めの文体が好みな人は避けたほうがいいかもしれません。
カラフルをおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 中高生
- 人間関係に悩みがある
- 思い込みが激しい人
- 人と比べてしまう癖がある人
- なし
主人公が中学3年生であることから特に中学生は感情移入して話に没頭できると思います。また、主人公の辺に斜に構えた考え方や周りの人間関係の悩みなども共感できる部分が多いと思います。人間関係の悩みは多くの人が抱える重大な悩みですがこの本を読むとその悩みを持つ人は少し気が楽になると思います。もっと楽に考えてもいいんだと考えるきっかけになると思います。また、複眼的視点で考えるきっかけにもなりそうです。単一の視点からしか考えていないことで見える世界が限られてしまうことが多くあることに気が付けます。以上のような自分を変えるきっかけをつくれる本です。