ご紹介する本
総合
読みやすさ
学び
面白さ
この本から学べるポイント
- 1:思いやりの偉大さ
- 2:人と人とは基本的に分かり合えないということ
- 3:人生の紆余曲折さ
神奈川県にお住いのペンネーム西野 生紗さん22歳女性(職業:会社員・職員(非正規雇用)?)から2022年8月頃に読まれた汝、星のごとくを読まれたレビューになります。
汝、星のごとくの内容
"とても長い時間をかけた男女ふたりの恋愛小説です。学生の頃に知り合い、離れ離れの時間をも長く過ごし大人になっていきます。
櫂と暁海、ふたりが手探りながらに生きていく姿はとても現実地続きだと思いました。
他者や社会と思いやることの難しさと、その上でではどうしたらうまく共存していけるのかを考えるきっかけになる物語だと思います。
夏の空に上がる花火、それから夜空に輝く星を大切に思いながら読むのをおすすめします。"
汝、星のごとくの著者について
著者:凪良ゆう
"『流浪の月』で本屋大賞を受賞。もとは漫画家志望、BL小説を執筆していた経験があり。
『汝、星のごとく』は約2年ぶりとなる新刊。"
汝、星のごとくのYoutube
「汝、星のごとく」についてYouTube(ユーチューブ)で紹介している動画がないか調べてみました。
「紀伊國屋書店チャンネル / Books Kinokuniya Official Channel」チャンネルでご本人の様のインタビューが紹介されているので良ければ合わせて見てみてください。
汝、星のごとく本の要約
この本から学べるポイント
- 1:思いやりの偉大さ
- 2:人と人とは基本的に分かり合えないということ
- 3:人生の紆余曲折さ
"これはとても壮大な恋愛小説です。
思いの糸が、赤い糸が、どうしても切れなかったようなふたりの物語。ただしそれは運でもなんでもなくてふたりの気持ちの強さです。
とても綺麗で美しい恋愛小説。ただ素直で真っ直ぐな思いを人と人とがぶつけ合う姿を読みながら何度も泣きました。
櫂と暁海。ふたりのこどもが似通った事情きっかけに知り合うも、家庭を作ることの幻想に飲まれてうまくゴールインすることができません。その歯痒さよ。"
思いやりの偉大さ
"お金や形式、書類ではなくてこころで、気持ちで、人が繋がるということについてを考えました。
それはとても難しくもありますが、きっと同時にとても強いものになります。
櫂と暁海は作中で、一緒にいない時間の方がずっと長いです。ほとんどを別の場所で過ごします。
わたしはその事に気がつくのに時間がかかってしまいました。
離れていてもお互いのどこかに相手が存在しているし、まるで会っていないのにしっかりと繋がっていたからです。"
人と人とは基本的に分かり合えないということ
"凪良ゆうさんは、人と人とは基本的に分かり合えない、ということを主題に書かれることが多い作家さんです。ご本人もインタビューなどでそうお話しされています。
自分の中での経緯は人にわかってもらえなくても良いと。
自分の中でだけ大切にできれば良いと。
その考えはとても強いものであると思います。他者の情報が筒抜けですぐに出回ってしまう時にそれに振り回されない強さを持つことはとても立派です。
ふたりが人生かけて、そのように強く逞しくなっていく姿はとてもかっこよかったです。"
人生の紆余曲折さ
"わたしは序盤、ふたりよりも年上でありましたが、物語の途中で年齢を追い越されました。
この物語の終わりの暁海の年齢ほどには、わたしはまだ生きていません。
それなのに人生が固まったような気になってしまっている自分に気がつきました。
この先仕事の面ではこうなる、恋愛の面ではこうなる、住む場所の候補はこのあたり、と筋書き立った思いでした。
きっと実際にはわたしが今思っている通りに進むことなどほとんどないのでしょう。ものすごい快進撃が途中で起こったり、思いもよらない出来事の積み重ねが人生となるのだと思います。
自分がこの先どうなるのか、まったく検討がつかないことを気が付かされました。"
汝、星のごとくを読んでの感想やレビュー
"『汝、君のごとく』は間違いなく作者・凪良ゆうさんの大傑作です。多くの読者の胸を打ち、涙を流す事になると思います。
櫂と暁海。ふたりが世の中に揉まれ、苦しみながらどんどん強く逞しくなっていく姿はとても素敵です。
特に初めは彼氏の後ろをついて歩くような女の子であった暁海が、大きな決断を下さるようになったら、他者の目線を一切気にせず自分の思うままに進めるようになる姿には美しさをも感じました。
そうして長い時間をかけて磨かれる女性はほんとうに素敵だと思います。"
#読了
汝、星のごとく/凪良ゆう
毎度のことながら読者の情緒を乱してくれました😌出てくる人たちの行動って愚かで、でもその愚かさごと愛おしいのって、この繊細な心理描写が故だよね。(写真帯が一部隠れてますごめんなさい🥲) pic.twitter.com/x0PLzu2p9j— うるち米@読書垢 (@URUCHIMAI_BOOKS) February 19, 2023
汝、星のごとくがおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 小説は完全にフィクションだと思う人
- 恋愛小説は苦手な人
- 作品に圧倒されてしまう感じが嫌いな人
- なし
- なし
"凪良ゆうさんの筆力は揺らぎのないものだと思っています。読んでいるその時にはまさに色々なことを思いついたのに、読後は涙ばかりでことばが出てきませんでした。
圧倒されてしまう、という感じでしょうか。この作品についてそういった感想はネット上で本当によくみました。
なのでもし、作者に圧倒されてしまう経験に敵対心を覚えたり、屈辱を感じたことがあるのでしたらこの小説は不向きかと思います。
また生っぽい描写はないのですが、男女の思い合う姿が苦手な人にはおすすめできません。"
汝、星のごとくをおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 恋愛小説がすきなひと
- 他者との歩み寄りの姿勢を大切にしている人
- 本、映画『流浪の月』を良いと思った人
- 小説が好きな人
- 小説を読んで自分の世界と繋がることが好きな人
"凪良ゆうさんのテーマである「人と人とは基本的に分かり合えない」に共感できる人はとても心震えるかと思います。
主人公とこころがぴたりと重なって、色々な思いをしながら読み進められると思います。
また小説を読んだ時にさまざまなことを考えてみるのが好きな人にはとてもおすすめです。全くの創作世界ではなくて、確かになと納得できる部分が本当にたくさんあるので台詞ひとつがとても沁みるかと思います。
世の中の苦しい面の描写にも向き合って、読み進めていくことで自分の人生の土台が実はどんなものであるのかを今一度考えることになるでしょう。"