ご紹介する本
総合
読みやすさ
学び
実用性
この本から学べるポイント
- 1:考え方の相違
- 2:納得いかないことと向き合うこと
- 3:目を背けない強さ
大分県にお住いのペンネームここんなさん32歳女性(職業:その他)から2021年7月頃に読まれた図南の翼を読まれたレビューになります。
図南の翼の内容
十二国記シリーズのうちのひとつであり、幼い少女が國のあり方、大人のあり方に疑問を抱き自ら王となるべく旅をしていく物語です。
少女の拙く幼い正義感と大人の利己的で賢いやり方に悩みつつもそれらを受け入れて旅を進めていきます。
仲間のおとなと別れて個人で動きますがそれでも少女は色んなやり取りを頭の中で反芻し、納得のいかないことも飲み込み自分なりに理解して前へ進みとうとう最後は選ばれて王となります。
また、周りのおとなたちも少女に惹かれていくのが印象的でした。
図南の翼の著者について
著者:小野不由美
ホラーからファンタジーまで幅広く書かれている方です。大分県出身の女性作家さんです。いくつかアニメになっている作品もあります。
図南の翼本の要約
この本から学べるポイント
- 1:考え方の相違
- 2:納得いかないことと向き合うこと
- 3:目を背けない強さ
ファンタジー要素が多く独自の色が強めな作品です。
時折残酷な描写もありますがそれもこの作品のうえでは間違いなく必要な要素なのだと読み進めていくと強く確信します。
考え方の相違、新しいことに踏み出すまでなぜ足踏みをしてしまうのかと言うのを幼い少女の目線から拝見出来て新鮮味を感じられます。
次から次へとやってくる苦難にもめげそうになりながら踏ん張って最後までたどり着く姿勢はとても力強く感じるのです。とにかく読みごたえが抜群。
考え方の相違
物語には人それぞれあって、登場人物の考え方が全く違うのが定石です。
昨今、主人公の影響が強すぎて周りがすぐに納得してしまう展開も少なくはないと思うのですがこちらの作品はそんなことはなく、正しく「妥協」「折り合い」と言うのを学べたと思います。
相手のことを全部肯定しなくてもいいんだなと思えました。考え方の違いはあってあたりまえであり、会話と言うコミュニケーションと思考を止めないことで深く知れるようになるのだと思います。
納得いかないことと向き合うこと
納得のいかないことがあると現実では簡単に目を背けてしまいます。時間さえ過ぎてもやもやを緩和させてしまえばおしまいだなと常々思っているのが私ですがこの物語の主人公はそうせず考えることを最後までやめなかったのです。そうしてなかまたちとの絆を確かなものにしていったので本当に相手のことを考えて考え抜くと言うのは大切なことなのだと思いました。私にはそれは難しいので未だに出来ていませんが彼女を見習っていきたいなとはいつも思っています。
目を背けない強さ
つらいことや残酷なことからはとことん逃げてしまいます。お仕事したくないとかそんなことばかりです。
でも小説の彼女は今起こっていることを性格に把握するため、王さまとなったら知っておかなければならないことのためにと見聞をどんどん広げていきました。なんてすごいんだろう、幼いのに考え方が強い。尊敬しかないのです。私にはまだその強さはありませんまずは小さな嫌なことから向き合ってみようと思っています。ささやかなことから一つずつガンバります。
図南の翼を読んでの感想やレビュー
とにかくスピード感があってとても面白かった!簡単には王さまにはなれないのは当然だし葛藤もあって当たり前なのが物語なのだけどそれら物語の大前提、と言うものを抜きにしても登場人物たちのやり取りから行動から何から何までもが魅力的に感じてしまったのでページをめくる手を中々止められず気がついたら予定の時間が過ぎていた、と言うことは少なくなかったです。
旅をしていくのがとても痛快でおもしろくお互いの意見をぶつけ合うのはみていてはらはらしました。
しかし最後は満面の笑顔で終わることができました。楽しい時間を過ごしました。
図南の翼がおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 論破したい人
- 仲間割れ
- 残酷描写
- 生意気な女の子
- ご都合展開のなさ
途中で言い合いが挟まりますがはっきりいって主人公の女の子は一般的に言う生意気な女の子に部類されていると思います。もしくはおませさん。なので大人たちの言うことをはいと気持ちよく頷くタイプではないので度々衝突しています。大人と対等と言えば聞こえはいいと思うのですがこどもがきらいなひとは読まない方がいいかもしれませんね。またご都合展開と言われるような描写はなかったと思います。人の生死もそこそこありますのでシリアスが苦手な方は避けた方がいいかもです。
図南の翼をおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- ファンタジー好き
- がんばる人
- 架空の生き物がいる世界観
- かっこいいお兄さんが好き
- 仲間割れが好き
王道ファンタジーが好きな人は恐らく好きになれるのではないかと思います。友情、努力、勝利…ではないけれど、それに通ずるものはあるかと。
現実もしっかり入っていて感情を揺さぶられたい人にはささるのではないでしょうか。また、アクションやそれぞれの企みなど盛りだくさんであり「選定」要素は個人的に昂れるキーワードなので最後までしっかり読めました。
架空の生き物も想像するだけでワクワクするものがあるので小説と言う媒体で出会えてよかったと思います。