人文・思想

【本要約】物語を忘れた外国語(著者: 黒田龍之助)の書評とポイント解説を総まとめ!

ご紹介する本

物語を忘れた外国語

ジャンル: 人文・思想

著者: 黒田龍之助

出版社: 新潮社

発売日: 2018/4/26

本の長さ: 191ページ

8.7

総合

10

読みやすさ

8

学び

8

面白さ

この本から学べるポイント

  • 1:一種の外国語の勉強方法
  • 2:外国語で物語を読むときの心構え
  • 3:多言語の世界の面白さ

茨城県にお住いのペンネームスズさん34歳男性(職業:会社員・職員(正規雇用)?)から2022年1月頃に読まれた物語を忘れた外国語を読まれたレビューになります。

物語を忘れた外国語の内容

言語学者によるエッセイ集です。エッセイの内容は外国語の学習方法なのですが、物語を通して勉強をしていった経験とその当時の内容を書いた本です。筆者が言うには最近の外国語学習は実用性を求めすぎた体育会系のような勉強法で数字の基準のある試験を目標にしすぎていてつまらない、個人の意見ではあるのですが、外国語の学習には小説を読むのがよいという話を実体験をもとに書かれています。筆者はロシア語を中心としたスラブ語の専門家ですが、英語やフランス語などの体験も書かれています。

物語を忘れた外国語の著者について

著者:黒田龍之助
スラブ語の専門家です。過去に東工大や明治大で教員をしており、ロシア語や英語を担当していたようです。現在は神田外語大特任教授をしているようです。

物語を忘れた外国語本の要約

この本から学べるポイント

  • 1:一種の外国語の勉強方法
  • 2:外国語で物語を読むときの心構え
  • 3:多言語の世界の面白さ

この本では外国語を学ぶにはTOEICのようにテストの得点を目標として、そのためにひたすら学習本を学んだ行くような方法を体育会系といって、あまりよくないというか楽しくない方法だと話しています。筆者はそれよりも物語に触れていくことが楽しくてよい方法だと説明しています。この物語を読んで語学を学んでいくというのを英語、フランス語など複数の言語で実体験をもとに書かれています。また、多数の言語がある世界の面白さを本では扱っています。

一種の外国語の勉強方法

外国語の勉強方法として物語に触れてみるということの魅力と有用性を学びました。私自身はあまり小説などを読まないので、筆者が言うように長編小説を読むのがボキャブラリーを増やすには最もいい学習方法だということには賛同しかねますが、関心のある分野の洋書を読んでいって自分自身の英語力をある程度鍛えていった経験があるのとある特定分野だと増えないボキャブラリ―があるのを最近英語の文章を読んで思っていたので、そういう方法もあるんだろうなあと思いました。

外国語で物語を読むときの心構え

洋書を読んで外国語を学ぶ時の心構えを再確認できました。わからない単語があっても致命的に意味が分からないというときでもなければ辞書を引かずに読んでいってしまった方がいいという話があり、自分の経験でも辞書を逐一引いていた時にはかなりの負担がありましたが、ある程度意味が分かれば流して読むようになってかなり読めるようになった経験があるので、言語学者でもこうなのだからこのような方法は結構有用なんだなあを再確認できました。

多言語の世界の面白さ

上で書いたことに関連しますが、洋書を読むときに必要なボキャブラリーがどのくらいかというのを婉曲的にですが再確認できました。最近、英語ではない外国語を学んでいるのですが、英語の時の経験をもとに少しづつその外国語で書かれた興味のある分野の書籍を集め始めましたが、ある程度の意味が分かって流して意味が通じるように読める程度にはボキャブラリーを持ってないとこの方法は全然役に立たないということを再確認できました。物語を大まかにも読めないといけないということが分かりました。

物語を忘れた外国語を読んでの感想やレビュー

"この本は変わった言語学者による外国語の学習方法として「物語」を読むという方法を提案している本です。これは単に外国語を話せるだけでなく、文化や歴史も含めて外国というものを理解しようというものでもあり、単に話せるだけではつまらない、もっと面白い言語の世界があることを教えてくれます。
後半では学習方法だけでなく、筆者の専門とするロシア語に関連し、ソ連自体の小説の話が出てきますが、そこで紹介されている多言語の世界の物語の不可思議さなどが文章から興味をそそる形で書かれています。
言語学に興味のある人、外国語学習に興味のある人、多文化な世界を見てみたいという人にはお勧めの本だと思います。"

物語を忘れた外国語がおすすめでない人

こんな人はおすすめしない

  • 言語学に興味のない人
  • 外国語に興味のない人
  • TOEICなど試験が近い人
  • なし
  • なし

この本ですが、基本的に言語を軸に書かれた本です。そのため、言語学や外国語学習に興味のない人にはお勧めできません。また、TOEICや英検などのテストが控えてるという人にとっては気の長い学習方法を話している本なので、試験対策には全く役に立たないのでお勧めしません。1年くらい試験まで時間があるのであれば、ある程度こんな勉強方法もあるんだなあと思えて、参考にはなるかもしれませんがあと数か月というときには余計な情報なので読まない方がいいです。

物語を忘れた外国語をおすすめしたい人

こんな人におすすめ

  • 言語学に興味のある人
  • 言語学習を楽しみたい人
  • 言語に関係するエッセイを読みたい人
  • 外国の文化を軽く読みたい人
  • 多言語の世界に興味のある人

この本は外国語の専門家が書いた、外国語を勉強する方法について書かれた本です。言語学者の中でもこの人は結構変わっているようなのですが、小説を読むことで学習していく方法を紹介しています。特に、自分がすでに日本語で知っている物語を外国語で読んでみると内容をよく知っているから外国語でも内容がスラスラ入ってきて学習に向くという話などが書かれています。このほかに、筆者自身がスラブ語の専門家でソ連時代にロシア語を学んでいた経験からソ連時代の小説を紹介しています。そこでの面白さは言語学習だけでなく、多民族で言語が必ずしも通じない世界、多くの言語がある世界の面白さを伝えてくれる面白い本です。







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