ご紹介する本
ブレイブ ストーリー
ジャンル: 文学・評論
著者: 宮部みゆき
出版社: KADOKAWA
発売日: 2021/6/15
本の長さ: 1356ページ
この本から学べるポイント
- 1:辛くとも自分の人生は自分のものだということ
- 2:逃げるだけではなく、折り合いをつけることも大切
- 3:誰にでもツライことはあるけれど、それでもみんな一生懸命に生きていること
大阪府にお住いのペンネームももさん32歳女性(職業:その他)から2022年9月頃に読まれたブレイブ ストーリーを読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
ブレイブ ストーリーの内容
主人公のワタルはどこにでもいる小学生の男の子、ある日ワタルの父は自分と母親を置いて家を出てしまいました。家族がどんどん壊れてしまうなかでワタルはあることを聞かされます。幻界(ヴィジョン)という世界には運命を変えることができる方法があるらしいこと。ワタルは再び両親との毎日を取り戻すために、ヴィジョンという異世界に旅立つことを決心するのでした。そしてワタルともう一人同じように運命を変える旅をしているミツル。運命を変えられるのは一人だけ、二人は目的のために命がけの冒険に旅立ちます。
ブレイブ ストーリーの著者について
著者:宮部みゆきミステリーから冒険さまざまなジャンルの作品を生み出されている作者で、どのジャンルでも読者を引き込む魅力的な作品を書かれています
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宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー』(第3回札幌ゼロ読書会ビブリオバトル)
ブレイブ ストーリー本の要約
この本から学べるポイント
- 1:辛くとも自分の人生は自分のものだということ
- 2:逃げるだけではなく、折り合いをつけることも大切
- 3:誰にでもツライことはあるけれど、それでもみんな一生懸命に生きていること
どこにでもいる普通の小学生の男の子が困難や危機に晒されたときに、どうするのか、家族とはいったい何なのだろうか。そして誰にでもつらくて苦しい自体が生きていればあるけれど、それにたいしてどう自分は向き合い折り合いをつけていくのかなどが普通の男の子の視点から描かれています。普通の甘えん坊の男の子が過酷な中でも成長していくストーリーと王道の冒険物語の中に交わる自分の人生との付き合いかたなど大人が読んでもとても面白い作品です
辛くとも自分の人生は自分のものだということ
この作品では主人公のワタルが家庭崩壊というとてもツライ出来事に見舞われます。初めはワタルもそんな運命を否定しどうにかその運命を作り変えてしまおうと奮闘していたのですが、ワタルはだんだんとその事実を受け入れていきます。そして最後はこの運命も自分の一つの人生の中の出来事なのだと考え初めていきます。そして残された母と二人でも精一杯生きよう、自分を大切にしてくれる人達を自分も大切にしていこうと考えを変えるのを読み、確かにそうだと思いました。
逃げるだけではなく、折り合いをつけることも大切
運命を変える冒険をし最後には今この過酷に思える自身の境遇も結局は長い人生の中の一つの出来事なのだとこれからもツライことはたくさんある、その度に運命は変えられないと気付くワタルなのですが、確かに私自身も嫌なことツライことがあると無かったことにしたいなんて考えてしまうことがありますがこの物語のワタルが考えたようにこれから生きている間に嫌なことはまだまだあり、その度に逃げることなんてできないのだからその嫌なこととどう向き合うかが大切なのだと考えさせられました
誰にでもツライことはあるけれど、それでもみんな一生懸命に生きていること
この物語にはたくさんのキャラクター達が存在し、そのキャラクター達各々にツライことや困難があります。キャラクターの中には自分だけがツライかのように振る舞いそしてそこから動けなくなってしまう者もいますが、ほとんどのキャラクター達は自身のそんな境遇を受け入れ、過酷ではなく今や未来にどうして行くべきかを考え行動していました。確かにツライ出来事にクヨクヨしてしまっても時間はどんどん流れていき、いつまでもそこで足踏みをしていても仕方なく、そして誰しもが何かしら抱えながらもそれだけに囚われず生きているんだと思いました。それは現実の世界でも同じだと思いました
ブレイブ ストーリーを読んでの感想やレビュー
王道な冒険物語かなと思って読みだしたら、主人公のワタルがかなり複雑な家庭環境で正直大人としてはワタルよ両親に対して憤りを感じてしまいました。冒険を繰り広げるところも面白かったですが同時にこの両親はこれからどうワタルと向き合うのかなどそちらも気になって読み進めていました。しかし最後は成長したワタルの人生との付き合い方はとても見習わなければいけないと感じさせられ楽しい冒険や異世界の話しだけではなくそういった人生との付き合い方も考えさせられ、とても面白かったです
ブレイブ ストーリーがおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 王道な冒険物語が好きではない人
- ハラハラ感などが好きな人
- ミステリーなどトリックが好きな人
- 家庭崩壊などの複雑な環境が苦手な人
- 人が死んでしまうのが苦手な人
この物語は王道な冒険物語ですが、同時に家庭が崩壊してしまった主人公ワタルの物語です。そういった大人のせいで振り回される子供の姿は見ていて痛々しいものでもあります。そしてこの物語は冒険の中で命を落としてしまうキャラクターも存在しています。そういった人の命や過酷な環境などが苦手と感じる人には読んでいて少し辛いと思います。そしてこの物語の著者宮部みゆきさんはミステリーなどの作品も多いのでそういったトリックなどを、期待して読むと肩透かしになってしまう恐れもあります
ブレイブ ストーリーをおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 王道の冒険が好きなひと
- 人の成長を見るのが好きな人
- 人生感などを、考えるのが好きな人
- 異世界ものが、好きな人
- 友情物語が好きなひと
この物語は普通の男の子が異世界に旅立ち冒険を繰り広げる作品が大まかな世界観です、ですので、王道な冒険や困難に立ち向かいながら深めていく友情などの絆、そして主人公のワタルがどんどんと成長していく姿に読者も主人公のワタルを応援したくなっていくことだと思います。そしてそんな中でワタルの心の中にある家族との繋がり方やツライ出来事との、つきあい方など子供だけでなく大人でも難しい折り合いの付け方など人生感もこの物語の中には織り交ぜられていました。お子さんが読んでも楽しいですが大人も考えさせられる物語でした。