文学・評論

【本要約】イニシエーション・ラブ(出版社: 文藝春秋)の書評とポイント解説を総まとめ!

ご紹介する本

イニシエーション・ラブ

ジャンル: 文学・評論

著者: 乾くるみ

出版社: 文藝春秋

発売日: 2007/4/10

本の長さ: 272ページ

7.3

総合

7

読みやすさ

7

学び

8

面白さ

この本から学べるポイント

  • 1:言葉の細部にまで注意を払って読むこと
  • 2:時代背景を考えて登場人物の心情を考えること
  • 3:恋愛をはじめたばかりの初々しさを持ち続けること

福井県にお住いのペンネームkellyさん28歳女性(職業:会社員・職員(非正規雇用)?)から2021年11月頃に読まれたイニシエーション・ラブを読まれたレビューになります。

イニシエーション・ラブの内容

恋愛をしたことがない男子大学生が合コンでとある女性に出会って付き合うこととなります。今まで夢に見ていたような恋愛ライフを送ることになるのですが、就職後に東京転勤となり遠距離恋愛になったことがきっかけでだんだん彼女との心の距離ができてしまい、最終的には浮気をして別れてしまいます。一見それで終わりに見えるのですが、実は男性は2人おり、彼女のほうが大学生の彼と社会人の彼に2股をかけていたという内容です。

イニシエーション・ラブの著者について

著者:乾くるみ
1963年生まれ、静岡県出身の小説家であり推理作家。静岡大学理学部数学科卒業で、理系の内容をちりばめたミステリーものが多いです。

イニシエーション・ラブ本の要約

この本から学べるポイント

  • 1:言葉の細部にまで注意を払って読むこと
  • 2:時代背景を考えて登場人物の心情を考えること
  • 3:恋愛をはじめたばかりの初々しさを持ち続けること

この小説の読みどころは、なんといっても前半と後半に分かれて描かれている世界が同一人物の視点からではなく、実は2人の別人の視点から描かれていたというところにあります。初めて恋愛を知った男子学生が、就職し、東京で荒波にもまれるうちにあれほど大切にしていた大好きだった彼女を裏切るようなことをするように見え、物語のほとんど最後まで彼女に同情できるのですが、ラスト2行で実は彼女のほうが二股をかけていたとわかり、物語が全く別のストーリーになってしまう大どんでん返しで終わります。

言葉の細部にまで注意を払って読むこと

この本のおもしろさはなんといっても作者のミスリードによって読んでいた内容が実は全く違っているということです。その楽しみを与えるために作られた小説でもあるので、騙されてなんぼですが、回想シーンで、前には描かれていなかったことが描かれていたり、2人の男性の一人称が違ったりと違和感を持つ部分はあるにはあります。現実世界でも、目の前に見えていることだけを信じていては、誰かの思惑通りに騙されることもあるので気を付けなければいけないことを学びました。

時代背景を考えて登場人物の心情を考えること

この小説の舞台は1980年代後半のバブル真っ只中です。バブル以後に生まれた人にとっては、登場人物の心情や行動心理について理解できない部分が多いと思います。具体的には、貞操観だったり、仕事に対する考え方、喫煙習慣などです。(昔はそうだったかもしれないけど古いなあ)と笑ってしまいました。現代の感覚で読むと意味が分からないと思いますので、80年代の人々のトレンドや感覚をを理解しながら読み進める必要があります。

恋愛をはじめたばかりの初々しさを持ち続けること

この小説では、初めて恋愛をしたふたり(本当は男子学生のほうだけだけれど)の初々しい気持ちやはがゆい気持ちを覚える行動などがリアルに描写されています。恋愛経験を重ねたり、結婚生活が長くなってきたりするうちに忘れていたあの頃の感情を思い出させてくれます。自分にもそんな時代があったなあと当時の気持ちを思い出し、微笑ましい気持ちになりました。そのときの溢れるような情熱を持ち続けることは大事だなあと感じさせられます。

イニシエーション・ラブを読んでの感想やレビュー

ラストに大どんでん返しがある小説は、最近あまり読んでいなかったので、とても新鮮味があって良かったです。時代背景が80年代ですが、大どんでん返しがあるという点も、その時代のトレンディードラマのようで面白いと思いました。また、恋愛経験がない学生のリアルな恋愛描写に、思わず登場人物に共感してしまい、応援したくなるようなところがほっこりしていて良かったです。題材が身近なため、想像もしやすく読みやすい点も良かったです。

イニシエーション・ラブがおすすめでない人

こんな人はおすすめしない

  • 恋愛小説が嫌いな人
  • 性描写が苦手な人
  • 古い時代背景の作品には興味がない人
  • 最初から物語が予想できるような穏やかな内容が好みの人
  • 文字数が多く難しい内容の読書を好む人

まず、恋愛が主なテーマとなっていますので、恋愛小説が嫌いな人は読んでいても面白くないと思います。また、男性目線でのリアルな性描写が多くありますので、そういった内容が苦手な方も読んでいて嫌悪感を抱いてしまうかもしれません。時代背景が古い内容ではまどろっこしいと感じてしまう人は全く登場人物に共感できず、面白くないと思います。この小説は、身近な題材を扱っている比較的読みやすい文章なので、読書初心者は読みやすくていいかもしれませんが、文字数が多いものを好む場合は向いていないかと思います。

イニシエーション・ラブをおすすめしたい人

こんな人におすすめ

  • 恋愛を始めたばかりの人
  • 恋愛をして時間がたっている人
  • ミステリー小説が好きな人
  • 1980年代のバブル期を知っている人
  • 浮気をしている人

この小説には、恋愛を初めてしたばかりの初々しい気持ちがリアルに描写されています。まさに今恋をしているという人も共感できますし、恋愛経験には慣れてしまった人でも当時の気持ちを思い出すことができ、おすすめです。また、なんといってもラストに大どんでん返しのあるミステリーチックな部分もある小説なので、ミステリーや推理ものが好きな人にもおすすめできます。また、逆に、現在浮気をしている人が読んだら、浮気に悲しむ登場人物の心情をありありと読むことができますので、自身の行動を見つめなおすいいきっかけになると思います。







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