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最強の教訓!世界史
ジャンル: ノンフィクション, 歴史・地理・旅行記
著者: 神野正史
出版社: PHP研究所
発売日: 2018/10/1
本の長さ: 480ページ
この本から学べるポイント
- 1:不遇の時代を腐らずにどう過ごすかが大切。
- 2:逆境にあってもあきらめない。
- 3:人の上にたつものは優秀な必要はなく能力のあるものにまかせることが必要。
兵庫県にお住いのペンネームよしおさん65歳男性(職業:経営者・個人事業主(自営業))から2022年12月頃に読まれた最強の教訓!世界史を読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
最強の教訓!世界史の内容
世界史は人類のあらゆる経験や苦難や失敗などが、凝縮されていてそこから学べることが多いです。そのため世界史を学ぶのではなく世界史から学べとこの本の著者は言っています。残念ながら学校で学ぶ世界史は、暗記が中心で興味を持てず縁のないまま学校を卒業してしまいその後も世界史に取り組むことなく、人生を過ごしている方も多いで
す。しかし世界史に残るような英雄豪傑や偉人たちも散々失敗してきているのです。世界史から得る教訓は人生の糧となってくれます。この本では古今東西の人間の失敗と
成功を記録した本なのです。
最強の教訓!世界史の著者について
著者:神野正史1965年名古屋生まれ。立命館大学文学部史学科西洋史専攻。河合塾世界史講師、世界史ドットコムを主宰する。ネットゼミ世界史編集顧問。ブロードバンド予備校世界史講師。
Youtube
【第28回 国が亡びる唯一の理由】神野正史の世界史ワンポイント講座
最強の教訓!世界史本の要約
この本から学べるポイント
- 1:不遇の時代を腐らずにどう過ごすかが大切。
- 2:逆境にあってもあきらめない。
- 3:人の上にたつものは優秀な必要はなく能力のあるものにまかせることが必要。
世界史に名を遺す古今東西の名だたる英雄豪傑、王たちの生涯や関わった出来事などを面白いエピソードを絡めて紹介しています。フランスのナポレオンから後漢末の動乱期
の軍人の劉備、東ローマ帝国の皇帝ユスティニアヌス、日露戦争の英雄東郷平八郎、秦末の韓信、カルタゴの軍人ハンニバル、ドイツの政治家ビスマルク、戦国武将上杉謙信
、豊臣秀吉、徳川家康、薩摩の武将島津義弘などたちがどうやって艱難辛苦を乗り越えたか面白可笑しく語っています。
不遇の時代を腐らずにどう過ごすかが大切。
人間生きてるといいことばかりではなく、人生の節目節目で大きな挫折や失敗を経験することが多いです。この本ではそんな逆境を嘆くのではなく、いかに有意義に過ごすか
でその後の人生で飛躍できるかどうかが決まると説いています。例えばフランスの軍人政治家の英雄ナポレオンは、フランスでも辺境の地のコルシカ島という孤島に下級貴族
として生まれ、当時の階級社会のフランスでは出世の見込みはなかったのです。しかしそのうち情勢がかわり革命が起きて上級貴族が一掃されナポレオンにもチャンスが回っ
てきました。ナポレオンはこのチャンスを見逃さず、小冊子を書いて革命家ロベスピエールに認められ、砲兵隊長に抜擢されそこからどんどん出世していき、ついには皇帝ま
で登り詰めていくのです。
逆境にあってもあきらめない。
日露戦争で日本の勝利を決定的にしたのは、日本海海戦で日本の連合艦隊がロシアのバルチック艦隊を壊滅させことです。連合艦隊を指揮したのは薩摩藩出身の東郷平八郎
長官で、日本だけではなく世界的に知られていて欧米の海軍軍人からも今なお尊敬されています。しかし東郷は順調に出世したのではなく、寡黙でおべんちゃらが嫌いな
性格だったので、日露戦争前には閑職に追いやられていました。しかし同郷で海軍大臣の山本権兵衛に日露戦争前に呼び出され、突然連合艦隊司令長官に抜擢されます。
この人事には東郷も驚きましたが、山本は地味だが東郷に明晰な頭脳と度胸を評価していたといいます。そして日露戦争が勃発すると大活躍し日本の勝利に貢献したの
です。
人の上にたつものは優秀な必要はなく能力のあるものにまかせることが必要。
首相や大統領や国王など一国のリーダーともなると。国のあらゆることに目を配り隅々まで知っておく必要が出てきます。そのため頭脳明晰で超人的な能力が必要かと
いえばそうではないのです。もちろん、シーザーやナポレオンやビスマルクなど、天才的な能力を持つリーダーも世界史の中には散見されます。しかしよく見るとリーダーに
は凡庸な人物や無能者も少なくないのです。例えば前漢の皇帝劉邦は戦においてもどちらかといえば、凡庸でそれほどの才はなかったのですが、優秀な人材を使いこなすこと
にたけていたので、天下をとることができたのです。
最強の教訓!世界史を読んでの感想やレビュー
逆境と飛躍は表裏一体ということを世界史は教えてくれます。逆境に陥ったとき、自分の境遇を嘆いているだけなのかそれとも、いつかくるチャンスのために自分を磨く
ために努力を怠らないのかによって、人生はよくも悪くもなります。そのことは、ナポレオンや劉備玄徳やユスティニアヌス大帝や東郷平八郎の不遇の時からその後の
飛躍していく人生をみるとよくわかります。一般人である我々が英雄豪傑の人生を模倣する必要はありませんが、同じ人間なので様々な悩みや逆境は共通するものがあり、
それを乗り越えた人生を見ると勇気がわいてきます。
最強の教訓!世界史がおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- まず世界史にまったく興味がわかない方。
- 世界史は年表とおおきな出来事を知っていれば、十分だと思う方。
- 25自分の経験がすべてで世界史の教訓など必要ない方。
- なし
- なし
世界史の取り扱い範囲は広く、日本のことも出てきますが欧米や中国の歴史が中心となるので、日本人にはなじみのない人物や出来事もたくさん出てきます。人の名前の読み
を覚えるだけでも大変で、テレビや映画やネットでしか知らない国の歴史など興味がわかない人も多いです。そういう方が世界史の本を読んでも面白くないだろうし、途中で
挫折する可能性があるのでおすすめしないです。また自分の経験に絶対の自信があり、それで逆境を乗り越えた方には、世界史の教訓は必要ないといえます。
最強の教訓!世界史をおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 受験生で世界史の流れをつかみたい方。
- 帝国の興亡の基礎を知りたい方。
- 社会人で会社員や事業主で様々な決断が必要な方。
- なし
- なし
人生に逆境はつきもので、何事もなく平凡で穏やかに過ごせる人はほとんどいないです。一見平凡に見えても程度の差はあれ波乱万丈で、進学、就職、転職、結婚、子育て、
病気やケガや災害や事故などありとあらゆることが起きます。そんな時には、人は大きな決断を強いられます。決断ひとつでその後の人生が大きく変わるため、親兄弟や
先輩たちに助言を求めることもあります。しかし身近な人だけでなく、世界史に名を遺す英雄たちの行動や言葉にも、人生を力強く生きていくヒントが多く詰まっています。
世界史は単に学校の勉強というものではなく、人生の指針となるのです。また人物に焦点をあててエピソードを交えて説明しているので、受験生の方も苦も無く読めると思います。