ご紹介する本
死刑絶対肯定論
ジャンル: 社会・政治, 社会学
著者: 美達大和
出版社: 新潮社
発売日: 2010/7/16
本の長さ: 204ページ
この本から学べるポイント
- 1:凶悪犯罪者は反省しない。
- 2:刑務所は犯罪者の天国になっている。
- 3:殺人犯の厳罰化は正しい。
兵庫県にお住いのペンネームよしおさん65歳男性(職業:経営者・個人事業主(自営業))から2021年1月頃に読まれた死刑絶対肯定論を読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
死刑絶対肯定論の内容
2件の殺人事件を起こした無期懲役囚の著者が、刑務所で出会った多くの凶悪犯と接したことでほとんどの凶悪犯が、自分が犯した罪を反省もしないばかりか犠牲者のせいに
していることを知り驚いたといいます、著者自身殺人事件を起こした凶悪犯なのですが、自らの反省もこめて世間に凶悪懲役囚の実態を生々しく伝えた本です。刑務所や
凶悪犯罪者と縁がない一般の我々からすれば、人間とはここまで悪になれるかと思えるほどで、死刑廃止論が高まる中でもやはり死刑は必要なのではないかと思わせます。
死刑絶対肯定論の著者について
著者:美達大和1858年生まれの無期懲役囚で、10年以上の刑期で犯罪傾向が進んだ人間だけが収容されるLB級刑務所で服役中。罪状は2件の殺人で読書家で「殺人犯の告白」などの
著作がある。
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『死刑絶対肯定論』の読書感想
死刑絶対肯定論本の要約
この本から学べるポイント
- 1:凶悪犯罪者は反省しない。
- 2:刑務所は犯罪者の天国になっている。
- 3:殺人犯の厳罰化は正しい。
凶悪犯罪を起こしたものたちが、刑務所で反省の日々を送っているのかと思えばそうではなく、ほとんどの犯罪者たちが反省せず、次やるときはもっとうまくやるとか、今度
は捕まらないといっています。裁判では情状酌量で刑期を短くするために、彼らは殊勝な態度を見せたりしますがそれはポーズだけで心から反省しているものなどいない
といいます。そのため彼らを本当に反省させるためには、自分の死と向き合う死刑が絶対に必要だといいます。著者自身が人を殺めた経験があるだけに説得力があります。
凶悪犯罪者は反省しない。
著者が罪を犯して長期刑務所へ収容されたとき、殺人犯とはさぞかし恐ろしい顔を人相の悪い凶悪な連中と思っていたそうです。しかし現実はまったく違っていて一見
普通の人間だったり、口数も少なくおとなしかったりと凶悪犯に見えるものはほとんどいないといいます。しかし、同じ殺人犯でも強盗殺人やけんかによる殺人犯、
放火、暴力団などそれぞれ特徴があってタイプが違うといいます。しかし自分は刑務所にいるのは殺された被害者が悪いと責任転嫁し、反省はしていないといっています。
刑務所は犯罪者の天国になっている。
刑務所といえば、規則もは厳しく自由もない灰色のコンクリートに囲まれた建物の中で囚人服を着て過ごす地獄のようなところのようなイメージがあります。しかし著者は
それはまったく違い、刑務官は意外と親切であり行刑成績により手紙や面会も親族や引受人だけでなく、原則として受刑者は誰とでも面会できるようです。もちろん本も読めますし、雑誌なども購入できます。また平日は午後5時から9時まで、休日は午前8時40分から午後9時まで自由でテレビやビデオを見ることができます。そのため受刑者は今の刑務所は楽で仕方ないと笑っているそうです。
殺人犯の厳罰化は正しい。
凶悪犯罪を起こしたものが、懲役10年とか懲役15年の判決を受けて刑務所で服役することはさぞかし長くつらい日々だろうと想像します。しかし無期懲役囚人として長期間
刑務所へ収監されている著者は、それは違うといいます。著者が実際に刑務所へ入ってみると、「10年なんてすぐだ」とか「こんなに早いとは思わなかった」とか囚人たち
は笑いながら過ごしているといいます。それに引き換え死んだ被害者は二度と生き返りませんし、遺族も地獄の苦しみを味わっているのです。刑務所とは反省させる場所なの
にこれではあまりにつり合いが取れません。囚人たちに反省を促すために厳罰化するべきです。
死刑絶対肯定論を読んでの感想やレビュー
この本を読むまで、殺人犯といえども自分の犯した罪を悔やんで刑務所の中で少しは反省していると思っていました。しかし現実は凶悪犯たちは、被害者が悪いから
自分はこんなところにいるんだとか、刑務所を出たら次はバレないようにやるとか、ムショ仲間と語り合っているのです。そのようなものたちは、今の懲役の楽さや甘やかし
は何の更生にもなっておらず、凶悪犯たちが心から反省して改悛するような仕組みに変えていく必要があると思いました。
死刑絶対肯定論がおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 性善説を信じきっている方。
- 自分だけは事件に巻き込まれないと思っている方。
- 悪人にもいいところがあるのでいい、罪の厳罰化に反対の方。
- なし
- なし。
欧州など先進国では死刑は残酷な刑罰なので廃止すべきという考えもありますが、わが国にはいぜんとして死刑は存続しています。それはいまだ国民の間に死刑を肯定する
人が多いことからきています。実際のところ、多くの犠牲者は死刑以上の残酷な方法で命を奪われているのです。死刑は抑止にならないという考えもありますが、実際に
廃止したらどれほど凶悪犯が増えるかわからないのです。そのために社会防衛のために死刑は必要と考えますが、反対派は加害者の人権ばかり考慮して被害者のことは無視
するので何を言っても無駄なのでおすすめしないです。
死刑絶対肯定論をおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 犯罪被害者の遺族
- 警察官、刑務官、弁護士、裁判官などの司法関係者
- 若い学生や社会人
- なし
- なし
無期懲役囚をはじめ凶悪犯罪受刑者が何を考えてるとかいうのは、一般の我々には伝わることはなく、無期懲役囚として今の服役している著者が刑務所内で多くの凶悪犯
と接して生の声を伝えてくれているのは貴重な記録といえます。罪を憎んで人を憎まずとはいいまずが、罪を犯しているのはまぎれもなく人であり、特に殺人や強盗、放火
などの凶悪犯罪を一般人が起こすことはまずないのです。そのため凶悪犯罪者が刑務所で何を考えどういう思考で犯罪を起こしたことを知るのは、社会防衛の意味でも価値
あることです。ルフィ事件や銀座強盗事件など多くの凶悪犯罪が起きてる今、この本は読んでおくべきと思います。