ご紹介する本
乱読のセレンディピティ
ジャンル: ノンフィクション, 思想・社会
著者: 外山滋比古
出版社: 扶桑社
発売日: 2016/9/17
本の長さ: 156ページ
この本から学べるポイント
- 1:本は自分で買って読むことが大切ということです。
- 2:本は最後まで読み通す必要はない。
- 3:本を読むのに、ジャンルにとらわれない。
兵庫県にお住いのペンネームよしおさん65歳男性(職業:経営者・個人事業主(自営業))から2021年1月頃に読まれた乱読のセレンディピティを読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
乱読のセレンディピティの内容
読者家の著者が本の読み方について解説した本ですが、本を読むのにはまず自分でお金を使って買うことを推奨しています。図書館で借りてタダで読んだり、人から寄贈されたものは、あまり見につかないといっています。また本を選ぶには堅苦しく考える必要はなく、とりあえず興味がある本をかたっぱしから読んでみる乱読がよく、つまらない
と思えば途中でやめればいいのであって、最後まで読み通す必要はないと言っています。題名のセレンディピティとは思いがけないことを発見する能力で、乱読によってそれ
が可能になると著者は説いているのです。
乱読のセレンディピティの著者について
著者:外山滋比古東京文理大英文科卒業後、お茶の水女子大学名誉教授、昭和女子大学教授をへて現在英文学者、言語学者、エッセイストとして活躍されています。
Youtube
乱読のセレンディピティ【外山滋比古】本の要約・まとめ【真夜中のZoom読書会】
乱読のセレンディピティ本の要約
この本から学べるポイント
- 1:本は自分で買って読むことが大切ということです。
- 2:本は最後まで読み通す必要はない。
- 3:本を読むのに、ジャンルにとらわれない。
読書をするのには、人の意見や書評などを判断の材料にするのではなく、自分が面白そうと思ったものや興味のあるものをジャンルにこだわらず読んでいけばよく、本は
読み捨てで構わないと説かれています。また読書するのにノートにとったりするのにあまり意味がなく、知識や教養を無理に身に着けようとしてもうまくはいかない。しかし
何年も様々な本を乱読していけば、知識や教養も自然に身についていきます。専門書が難しければ、雑誌や新聞から読み始めることで乱読できるようになるなど読書のための
道しるべとなる本です。
本は自分で買って読むことが大切ということです。
本を読むのにタダで読める図書館の本だったり、人からもらった本は身銭をきっていなかったり、選択の自由がないので、本の内容はあまり頭に入らず、読書するのには自分で選んでお金を出して買った本を読むことが大切ということです。図書館にはたくさんの本が並んでいて無料で読めますが、無料ということが読むのに真剣さがかけるのであ
まり身につかず、他力本願ではだめだということです。確かに自分でも思い当たる面があり、自分で買った本ほど内容を覚えています。
本は最後まで読み通す必要はない。
難解な本やつまらないと思った本を最後まで読み通す必要はなく、無理だと思えば途中で放棄しても問題ないということです。また本に執着することが知的なわけではなく本を読み捨てでよく、読んだあとは内容を覚えていなくても問題ないということです。実際本を買うと最後まで読まないともったいないと思い、無理やり最後まで読むことがありましたが、結局何も残らず時間を無駄にしたことがあったので、面白くなければ途中でやめても大丈夫なのです。
本を読むのに、ジャンルにとらわれない。
本を読むのに、ジャンルにとらわれず目についたものはかたっぱしから読んでいくのがいいことです。文系だから理系の本は読まない、理系だから文系の本を読まないなど
決めつける必要はなく、好奇心に導かれて乱読する。ひとつの分野にとらわれて小さな世界にたてこもると偏った思考になる恐れがありますが、乱読ならその心配はなく乱読
することで、気持ちも若返る効用もあるのです。また読書した内容を覚えている必要はなく、どんどん忘却しても、知的刺激を受けるので脳が活性化されます。
乱読のセレンディピティを読んでの感想やレビュー
この本を読むまでは、私も最後まで読まないとダメだと義務感にとらわれていたことがありましたが、途中で読み捨てていいんだと知ってから気楽に読書できるようになりました。また以前から多ジャンルの本を読んでいたのですが、自分の読み方は間違っていなかったと自信を持ちました。さらに多ジャンルの本を読んでいくと様々な知識がリン
クして思わぬことに気づいたこともあったので、著者の読書方法は多いに共感できました。乱読は無理のない楽しい読み方といえます。
乱読のセレンディピティがおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 3頭が固く専門分野しか読まない方。
- 本を最後まで読み通さないと気がすまない方。
- 本の内容を記憶することにこだわる方。
- なし
- なし
頭が固い人の中には、自分は専門分野しか読まないとか、この本は気がすすまないからと食わず嫌いしている方もいます。また本は知的作業だから最後まで義務的に読み通す
べきだとか、本は学習のひとつなので読んだ内容は記憶する必要はあるなどの思考にとらわれており、この本で説くようなジャンルのこだわるなとか、途中で読み捨てで
いいなどの読み方は、受け入れられないでしょう。乱読はそういった紋切り型の読み方ではなく、自由な読み方なので反発する可能性が高いです。
乱読のセレンディピティをおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 知的好奇心のある方。
- 柔軟性のある方。
- いつまでも若々しくありたい方。
- なし
- なし
一つの分野やジャンルにこだわらず、何にでも興味のある方はこの本で説かれている興味のあるもの、目につくものはかたっぱしから読んでいくという読書法はぴったり
くると思います。そのことで様々なジャンルの本から得た知識があるときリンクして思いがけない発見をすることがあるのです。例えばペニシリンも失敗が生み出した偶然の
産物であり、読書も失敗を恐れずあらゆるジャンルの本を好奇心の赴くままに読むことで、人文系のセレンディピティが可能になると著者は説いています。何気なく読んだ
本で心を揺さぶられたり、人生の指針を与えられたりということがあるのです。