ご紹介する本
コンビニ人間
ジャンル: 文学・評論, 評論・文学研究
著者: 村田 沙耶香
出版社: 文藝春秋
発売日: 2018/9/4
本の長さ: 133ページ
この本から学べるポイント
- 1:環境が人間の思考や行動を形成しているということ
- 2:2時間から3時間で、別の世界を楽しませてくれる本である
- 3:人間関係あるあるを言語化してくれたこと
兵庫県にお住いのペンネームりょうさん46歳女性(職業:専業主婦(主夫)?)から2022年3月頃に読まれたコンビニ人間を読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
コンビニ人間の内容
30代女性が、非正規雇用のコンビニ店員としての働き方が、垣間見ることができる。他の店員との関係性、一緒に暮らしていく男性との暮らしぶりが描かれている。
そんな平凡な暮らし方に、一見見えるが、寝て起きて食べるといった動物的な暮らし方である。感情があるのかないのか、異様な描き方である。
その反面、コンビニで働くことが、とても意気揚々で、人間らしさが見える。同じ社会環境でありながらも、男性との暮らしよりも、まだコンビニで働くことの方が、
人として生きている価値を見出している、そんな本である。
コンビニ人間の著者について
著者:村田 沙耶香日本の小説家、エッセイスト。
大学時代にコンビニで働いていた。コンビニでのバイト時代を投影させた本が、コンビニ人間である。
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「普通」って何?コンビニ人間/村田沙耶香【本要約】
コンビニ人間本の要約
この本から学べるポイント
- 1:環境が人間の思考や行動を形成しているということ
- 2:2時間から3時間で、別の世界を楽しませてくれる本である
- 3:人間関係あるあるを言語化してくれたこと
平成時代、非正規社員やアルバイト・パート勤めという雇用形態であろうと、正社員と同じように、働く。
雇用形態は、形だけである。
知識や技術は身につく、立派な職業であることを教えてくれていると思う。
また、人間臭さが、描かれているところは、コンビニで勤めた人にはあるあるな場面であろう。
コンビニに勤めていなくて、コンビニでものを買う人には、コンビニ事情が身近な存在であることに、改めて気づかされる。
さらに、どんな組織でも、日常的に起こる事柄がある、ということを教えてくれ、ドラマがある、ということを教えてくれている。
環境が人間の思考や行動を形成しているということ
環境がコンビニ設定が、庶民的な日常の状況を伝えていると思う。庶民的と言ったのは、金持ちが暇つぶしに、コンビニで働いているのではない。
普通に生活するために、コンビニで働くことを選んでいる。
だから、コンビニで働くことにも誇りをもっいるのだということがわかる。
細かい業務ばかりで、コンビニでの業務検定でもあれば良いくらい、素晴らしい仕事だと思う。
そんなコンビニの仕事に目を付けたところは、とても良いと思う。
2時間から3時間で、別の世界を楽しませてくれる本である
私はコンビニで働いたことがないので、どんなふうに働いているのか、知りたいと思い、読み始めた。
読み進めていくと、物語に引き込まれいった。普段、買いにいくだけのコンビニが、表なら、
裏ではわちゃわちゃと動きがあることがわかる。
このお仕事も立派なお仕事である。
オーストラリアでは、皿洗いにも資格があるとか、聞いたことがある。
それくらい、資格を作り、時給を上げても良いのではと思った。
コンビニ業務の側面ばかりの話になるが、本当にそう思ってしまうほど、せわしないのだなと感心した。
人間関係あるあるを言語化してくれたこと
主人公の心情が、しっかりと描かれていたと思う。
いかなる仕事に夢中になっていると、そこの人間になってしまうのだと。
作品名の「コンビニ人間」というネーミングが、物語っている。
仮面ライダーでは、怪人が登場するが、怪人の役割を果たしている。
それと同じように、コンビニ人間もコンビニ人間としてその役割を果たしている。
言い換えると、コンビニ人間でしか生きられない、そんな悲しい側面も持つ主人公なのだと思う。
前進していくことができない、人間の思考停止の側面もあるように感じる、
コンビニ人間を読んでの感想やレビュー
主人公の心情を上手に描き切っていると感じた。物語の最初は、世間でもよくありそうな出来事を書いているので、物語に入り込みやすかった。
終盤では、主人公の心情の変化が、言語化されていたので、どんな風に変わっていくのか、最後まで読了したいと思わせる内容だった。
読み手が、コンビニで働くとなるとこんな場面が起きるのかなと、妄想まで思わせる物語だった。
2~3時間で読めるので、空いた時間に、気分転換に読める本だと思う。
コンビニ人間がおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 人生に落ち込んでいる人には、おすすめできない
- 長編物語を好む人には、おすすめしない
- 気分が滅入る人にはおすすめしない
- なし
- なし
基本的におすすめである。相手の立場に立って考えることができるからだ。
逆に、コンビニで働きたくない人には読んでもらいたくはない。
一気に読むことだできない人は、休憩時間に読んでみればよい。
本当に休憩時に読むことが良いかもしれない。
気分転換になるからだ。
私は、一気に読んでしまった。
もっと早く購入し、読んでおけばよかったと思う。
私の人生は、もっと良い人生を送るとスピードつけて毎日を過ごすことができていたかもしれない。
コンビニ人間をおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 気持ちを変えたいとき
- コンビニでの仕事を垣間見したいとき
- すぐに読みたいと思ったとき
- コンビニの仕事をバカにしている人に読んでもらいたい
- コンビニで仕事をしている人に読んでもらいたい
おすすめできる点は、言葉の通り、「気持ちを変えたい」時に読むべき本だからだ。
読了後、私はこのままでよいのか?と自問することが大事である。
主人公のような人生で良いのか?どうか、突き詰める。
同じ場所で、同じ作業だけをしていれば、思考が停止してしまうかもしれないからだ。
そして、現実の自分はどう動くべきか、を考えてみるべきだと思う。
冒険することも大事だとも思わせる本でもある。
また、主人公を取り巻く脇役にも自分を投影してみてはどうか。
私の人生は、この登場人物の人生と同じなのではと感じると、現実がむなしくかんじるか
このままでもいいのか、深く考えさせられるだろう。
ただし、答えをみつけないことがポイントだと思う。
小説は、フィクションである。