ご紹介する本
バカの壁
ジャンル: 日本の名物教授特集, 大学別
著者: 養老孟司
出版社: 新潮社
発売日: 2006/1/14
本の長さ: 192ページ
この本から学べるポイント
- 1:今の考え方そのものが壁であるということ
- 2:バカの壁はなくならないということ
- 3:ないことが在ることを忘れないこと
岡山県にお住いのペンネームくろちゃんさん50歳男性(職業:その他)から2022年10月頃に読まれたバカの壁を読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
バカの壁の内容
人間は自分に関心がないことは頭に入りません。そこにはバカの壁とでも言うべき壁があります。でも、人はその壁があることも、その向こうに自分の知らないことがあるこもと知りません。ですが、そういうものがあると知ることが出来れば、壁の向こうが見えてきます。そして壁はまたその向こうにいくのですが、それに気づくまで壁の存在すら知らない。そういったことを言いたい本だと思いました。養老先生の独特の言い回して難しいですが、内容はとても深いと思います。
バカの壁の著者について
著者:養老孟司東京大学名誉教授。解剖学者。『壁』シリーズ他多くの著作があります。
You Tubeなどでも多くの講演が聞けます。
Youtube
【本要約】バカの壁 養老 孟司【本要約】ビジネス本要約 おすすめ 解説
バカの壁本の要約
この本から学べるポイント
- 1:今の考え方そのものが壁であるということ
- 2:バカの壁はなくならないということ
- 3:ないことが在ることを忘れないこと
実際に行われた講演が基になっている本だそうです。著者自身が書かれたのではなくて、話したことをライターの方がまとめたとのこと。著者が学者さんですので、理論的に書かれているようですが、実際は哲学的な本だと思います。何か壁にぶつかっている人には、壁があることに気付かされる内容だと思います。壁があることに気づけば、その向こうにあるものが見えてきます。人生の岐路に立っている方、課題がなかなか解決出来ない方にやり方ではなくあり方を教えてくれる本だと思います。
今の考え方そのものが壁であるということ
人間は自分が知っていることと、知らないこと、そして知らないということも知らないことがあります。
(知っていることと、知らないこと)と(知らないということも知らない)の間に壁があり。それがバカの壁です。知らないということも知らないものがあると気づき、それが知らないことを知っているになったとき壁がふっと消えます。そうすると何をするべきかが見えてくるのだということ。実は子どものころからそういうことを繰り返して人は成長しているのだと思いました。
バカの壁はなくならないということ
バカの壁が消えると言いましたが、実はそれは消えたのではなくて、まだまだある『知らないということも知らないもの』のところにまた移動しただけみたいなことです。壁は生きている以上いつまでもあるものです。いつまでもバカの壁はなくならない。常に知らないことも知らないことがこの世界にはあるのだということを忘れないことが大切なことだと気づきました。たとえば他人の気持ちなどが良い例だと思いました。言葉は変わりますが『わかっていないこともわかっていない』そういう壁が自分と他人の間にはあるのです。
ないことが在ることを忘れないこと
この世界には『ないことが在る』ということです。目に見えるもの。聞こえるもの。触れるもの。嗅げるもの。いわゆる五感で感じられるものは在ると簡単に認識出来ますが、五感で感じられないものは”ない”と認識しますが、実はないわけではない。ないことが在るのだということ。ないと在るの間にはバカの壁が存在します。ないことが在ることを常に意識すると壁はかなり薄くなるのではないかと思います。それが世界が広がるということだと気づきました。
バカの壁を読んでの感想やレビュー
養老先生の講演を聞いたライターさんがまとめたのが本書だそうです。この本の難しさはその点にあるのかもしれないと読んでいて思いました。書いているライターさんご自身が意味を理解していないのかもしれないと感じたのです。ですが、その難解な文章から養老先生の言いたいことを読み解くのもまた『壁』に気づくためのきっかけになります。そういう意味では壁がいくつも壊される良書であると思います。きっと3回読むと3回とも違う感想があり、壁がことごとく壊れていく本だと思います。
バカの壁がおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 論理的に解釈する人
- 言葉を重視する人
- あえて言うなら女性には向かない気がします
- なし
- なし
平成で一番売れた新書です。基本的にどんな人にもおすすめですが、よく言われますが男性は具象を求めますが、女性は抽象を求めます。男性女性という区別が正しいわけではないですが、具象を求める人には難しい表現が多い気がします。ですが、逆に言葉が難しいので抽象を求める人にも難しいかもしれません。なので難しい言葉を抽象的に解釈出来る人すべてにはおすすめですが、あえていうなら言葉を言葉として解釈する人にはおすすめしません。
バカの壁をおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 哲学が好きな人
- 人生の課題に取り組んでいるけど先が見えない人
- 養老孟司先生が好きな人
- なし
- なし
内容がだいぶ哲学的だと感じます。人生の課題になるのは自分という枠であり縛りです。その縛りを壊すためには自分というものを知り、理解する必要があると思います。
それが実はバカの壁だからです。壁に気づくことが、自分というものの正体に近づくことであり、その壁の向こうに行くことです。つまり課題をクリアするということになります。
独特の言い回しで難解な本です。養老孟司先生が好きな人でなければ途中で挫折する人も多いと思います。養老先生が話を直で聞いているような感覚で読める人にぜひおすすめしたいと思います。言葉を理解するのではなく、言いたいことを読み解くというイメージが出来る人におすすめです。