ご紹介する本
総合
読みやすさ
学び
実用性
この本から学べるポイント
- 1:組織の判断の困難さ、無責任さ
- 2:危機対応に付き日ごろの訓練の大切さ
- 3:人間は必ずミスをする、事故は必ず起こるという前提で考える必要があること
高知県にお住いのペンネームスパまりさん69歳男性(職業:会社員・職員(非正規雇用)?)から2021年6月頃に読まれた死の淵を見た男を読まれたレビューになります。
死の淵を見た男の内容
東日本大震災の津波により全電源を喪失した福島第一原子力発電所の事故収束の模様が描かれている。事故発生時の本来の司令部は電力会社、東電であるようだが現場との情報交換が上手くできず、混乱し不安を感じた官邸が乗り出し余計に混乱した。一方現場では吉田所長始め為すべきことが理解できており放射線量が上昇する中で何とか扉を開ける等の必要な対応を完了し最悪の事態は免れた。首相が現場へ乗り込むという異常な事態もあり混乱して場面が多いが事故後関係者に取材を繰り返し、原因等を探っている。
死の淵を見た男の著者について
著者:門田 隆将
高知県生まれ、中央大学法学部卒のノンフイクションライター。戦争、司法、事件、スポーツ等幅広い分野の著作あり。「この命、義に捧ぐ、台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡」で山本七平賞を受賞。
死の淵を見た男本の要約
この本から学べるポイント
- 1:組織の判断の困難さ、無責任さ
- 2:危機対応に付き日ごろの訓練の大切さ
- 3:人間は必ずミスをする、事故は必ず起こるという前提で考える必要があること
今回の事は、米国から全電源喪失の対応が必要な旨アドバイスがあったにも関わらず無視をしている。その他でも政府の判断ミスは多い、例えばB型肝炎訴訟の件ではWhoの勧告(注射の廻し打ちの危険性)ご40年間も対応を放置している。役人、政府は人間としての行き来判断能力が欠けているのかとも思うが、組織のどこかに意思決定、政策決定につき欠陥があるように思う。いくら人間はミスをする動物だとしても、政府のミスが多すぎるのは問題でしょう。
組織の判断の困難さ、無責任さ
今回の事は、米国から全電源喪失の対応が必要な旨アドバイスがあったにも関わらず無視をしている。その他でも政府の判断ミスは多い、例えばB型肝炎訴訟の件ではWhoの勧告(注射の廻し打ちの危険性)ご40年間も対応を放置している。役人、政府は人間としての行き来判断能力が欠けているのかとも思うが、組織のどこかに意思決定、政策決定につき欠陥があるように思う。いくら人間はミスをする動物だとしても、政府のミスが多すぎるのは問題でしょう。
危機対応に付き日ごろの訓練の大切さ
今全国でさかんに為されている地震の避難訓練や避難所訓練でも同様ですが、日頃から本番を想定し本番並み以上の訓練を繰り返し、これでまず安全、と思われる段階まで練度をあげておかないといけないと思います。訓練でも、多数不備が見つかります、「実際には無理」という項目が多く出てきます、それらを一つずつつぶす、また本番では訓練した者が全員出席できるわけではなくその点も考慮しなければならない。繰り返し訓練しなっできるレベルまでは訓練が必要でしょう。
人間は必ずミスをする、事故は必ず起こるという前提で考える必要があること
今回の場合本来の司令塔は東電とのことです、それは当たり前の事でしょうが、東電首脳部も現場との情報収集が上手くゆかず機能不全に陥った、官邸が乗り出し来たが、余計に混乱した面がある。現場がまともであったから辛うじて救われたのが実情のようです。日頃から「人間はミスをする、必ず事故は起こる」前提で訓練を積んでおくべきでしょう。それで安全が図れないなら、計画中止、断念の判断が必要でしょう。著者も書いていますが「平和ボケ」の面はあるし、日本は危機管理のレベルが低いと思います。
死の淵を見た男を読んでの感想やレビュー
人間はミスをする事、事故は起こる事、なのでその前提で考えるべきこと。また組織は余程日々点検しその在り方について考えないと「連帯責任は無責任」になる事。そんな中で何とか事故を防げた人達の勇気と責任感に感心します。はじめるには勇気が要り、進むには仲間が必要で、そしてやり遂げるには信念が必用である」という言葉が身に沁みました。机上の空論でなく普段からどういう原理で仕事をしているのか考え、常に現場目線で理解する、それを司令部と共有するのが大切だと思います
死の淵を見た男がおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 政治家
- 役人
- 科学者
- 学生
- 環境活動家
いずれにせよ正しい知識は必要、SDGsが当面の人類の課題となるでしょうが、矛盾する課題があり解決は困難な困難がある。貧困の撲滅には発展が必要であるが発展は、地球環境を悪化させる面がある。「地球の定員を考える」「人類にマイナス面の活動には地球環境税をかける、例えば軍事費や温暖化ガス排出には課税し対策税とする」のが目指す所でしょうが、とてもそこまでは無理な状況でしょう。温暖化についてもそれによりプラス面になる国と、明日にでも国に住めなくなる状況がある。これらの問題解決には正しい理解が必用。これらを正しく理解するのが前提。
死の淵を見た男をおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 政治家
- 役人
- 科学者
- 学生(中学生以上)
- 環境活動家
いずれの立場の人にも原発の知識は必要、温暖化の解決には必要な面がある。今後小型原発の導入等は検討される。また廃止の場合でも温暖化の問題、原爆の材料となるプルトニウムの問題、汚染物質の保管処理の問題、何より原子炉の解体の問題がある。最終処分場の問題は入り口部分で停滞しており、国民への説明が不充分だと思われる。これらの問題解決に100%正解ということは無いだろうが、少しでも正しい多くの人の理解が得られる決定が必要であり、その判断のためには不可欠の知識。