ご紹介する本
おかげさまで生きる
ジャンル: 人文・思想, 倫理学・道徳
著者: 矢作直樹
出版社: 幻冬舎
発売日: 2017/4/11
本の長さ: 225ページ
この本から学べるポイント
- 1:限られた人生を楽しむ
- 2:急いだり焦る必要はない
- 3:自分が思っているほど周りは自分のことを気にしていない。
兵庫県にお住いのペンネームよしおさん66歳男性(職業:経営者・個人事業主(自営業))から2021年7月頃に読まれたおかげさまで生きるを読まれたレビューになります。以下からKindleや中古で購入できるので興味がある方は是非見てみてください
おかげさまで生きるの内容
医師である著者が、麻酔科、内科、救急医療、集中治療と様々な現場を経験して人の生死の境目を見てきました。また著者は子供の時に交通事故にあい、青年時代には
登山中に滑落して自ら生死をさまよう体験をしています。そういった貴重な体験を通して、生きているのは何か目に見えない大きな力で守られているとの結論に達しました。
すなわち、おかげさまで、人はご飯を食べることができたり、帰る家があったり、無事人生を送ることができるのであると述べています。
おかげさまで生きるの著者について
著者:矢作直樹1956年神奈川県生まれ。1981年金沢大学医学部卒業後、富山医科薬科大学助手となり、83年国立循環器病センターのレジデント、外科系集中治療科医師、医長、99年
東京大学大学院新領域創生科学専攻教授、2001年より東京大学大学院医学系研究科救急医学分野教授および医学部附属病院救急部集中治療部部長、東京大学名誉教授。
Youtube
『おかげさまで生きる』矢作直樹/著 ~東大名誉教授が語るスピリチュアル~
おかげさまで生きる本の要約
この本から学べるポイント
- 1:限られた人生を楽しむ
- 2:急いだり焦る必要はない
- 3:自分が思っているほど周りは自分のことを気にしていない。
著者は多くの医療現場を経験し、多くの人の死をみてきました。そして医療には限界があり、どんな病気でも治せるわけではないことを実感しています。そして死とは
特別なことではなく、それは自然の摂理であり恐れるものではないと説きます。この世に生をうけてやがて死を迎えるのは、人の運命であり、どんな薬や治療でも死を
回避することはできないのです。人間には寿命があり、今を生かされてることに感謝し、毎日を精一杯生きることが大切であると述べています。
限られた人生を楽しむ
人には寿命があり、永遠に生きれるわけではないのです。だからこそ今を生きてることに感謝し精一杯生きることが大事なのです。生きてるからこそ、食べたり、飲んだり、
語り合ったりすることができるので、生きてるということは当たり前のことではないのです。様々な要素や奇跡的な巡り合わせによって、人は生かされてるのです。だから
どんなにうまくいかないときも今ある現実を受け入れて、うまくいかない理由と正面から向き合うことが重要なのです。
急いだり焦る必要はない
人生においてすぐに答えを出す必要はなく、答えは出すものではなく、出るものなのです。医療現場で早期治療することで治ることもありますが、そうではないこともあり
適切な時に答えが出ることもあります。またどう判断しても答えが出ないときは、結論を先送りすると解決することもあるのです、つまり待つことの重要さを著者は説き、
時間という存在は、物事を解決する、トラブルを解消するための重要な存在です。心配事があったけれど、時がたつと心配でなくなることもあるのです。
自分が思っているほど周りは自分のことを気にしていない。
人は何かに挑戦しようとしたり、新しいことを始めようとするとき、つい周囲の目を気にして批判されたり笑われたりするのではないかとためらうことも多いです。
しかしそれは必要以上に失敗を恐れるからで、失敗も成功も意味があるので結果や周囲の評価を気にする必要はないのです。例えば離婚は世間では失敗といわれますが
結婚することでうまくいかない相手がいるという学びを得ているわけです。つまり失敗も貴重な経験であり、周囲の声に惑わされることはないのです。
おかげさまで生きるを読んでの感想やレビュー
著者は医師として長年医療現場で人の死を見てきて、様々な不思議な現象を見てきており、さらに自ら交通事故や登山の事故で九死に一生を得る体験をしています。これらの体験から、著者は自分の意思で生きているのではなく、おかげさまで生かされてるという結論に達したのです。著者自身何の宗教とも関係していませんが、独自の死生観をも
もち、生かされてるいることに感謝されています。救急現場ではどんなに先端医療の治療を施しても、最後は天命を待つという心境に至ったといいます。体験に基づいた
人生哲学には非常に感銘を受けました。
おかげさまで生きるがおすすめでない人
こんな人はおすすめしない
- 天とか運とか、目に見えないものを信じない方。
- 物欲が非常に強い方。
- 人の評価を気にしすぎる方。
- なし。
- なし。
医師である著者は、多くの人の死をみとっており、そこから世の中は理屈では割り切れないことがあることをしり、天や運といったものが人生に強く作用すると実感されて
います。そこから導き出される人生哲学は独特のもので、目に見えないものは信じないという方には受け入れられないと思います。また著者はすべての人が死を迎える
のだから、必要以上に物欲を持つことのむなしさも説いています。しかし車や家や宝石など物を所有することに喜びを感じる人が、読んでも共感できないでしょうし、
人の評価を気にする方は、著者の失敗もいい経験という考え方には反発する思います。
おかげさまで生きるをおすすめしたい人
こんな人におすすめ
- 努力してもなかなか人生がうまくいかないと思っている方。
- 人生を有意義に生きたいと思っている方。
- 死に対する恐れを過剰に持って不安な方。
- なし
- なし
人間誰でも生きてれば、うまくいかないことが続いたりすると、なぜ自分ばかりと嘆いたりすることがあります。しかし人は自分の意思や努力だけで生きているわけでなく、
世の中の大勢の人の支えや、目に見えない力が助けてくれているから生きて、ごはんを食べられたり、家で布団で寝たりすることができるのです。人生に焦りは禁物で
あり、今はどん底でも様々な問題もやがて時が解決してくれる時がきます。また誰もがいずれはこの世をさるわけなので、死は自然の摂理と受け入れて、今その時を
精一杯生きることが大切と言えます。さらに人は年をとりますが、加齢を楽しむゆとりも必要であるとも説かれています。